OpenAI、創薬AIのOrchestra Bioを買収 「Rosalind」に統合 – CNET Japan

 OpenAIは米国時間10月20日、バイオ医薬品企業向けの業務管理プラットフォームを手掛けるOrchestra Bioを買収したと発表した。買収額などの条件は公表していない。同社のチームと技術を、OpenAIのライフサイエンス向けAIモデル・ツール群「Rosalind」に統合する。

 Rosalindは、生物学や化学に関する推論を支援する「GPT-Rosalind」と、科学ツールやデータをつないで分析や実験計画を支える「Rosalind Workbench」で構成される。今後はOrchestra Bioの技術を加え、研究結果を次の試験や意思決定につなぐAIエージェントの開発を進める。

 Orchestra Bioのプラットフォームでは、研究者やプログラム責任者が、試験や開発計画の監視・追跡をAIエージェントに任せられる。例えば製造工程の不具合で臨床試験が遅れる可能性が生じた場合、影響する作業や日程を特定し、関連情報と対応案をまとめる。最終的な判断は研究者や責任者が行う。

 OpenAIによると、米国では創薬標的の発見から規制当局の承認まで平均10〜15年かかる。研究だけでなく、社内部門や外部企業の連携、試験計画、製造、規制対応など多くの工程があり、情報が分断されたシステムに置かれている場合もある。同社は、AIが専門的な作業と複雑な進行管理を支援できるとしている。

 OpenAIはNovo Nordiskと研究開発や事業運営で提携しており、Modernaでは複雑なデータから実験手順を組み立てる用途にAIを提供している。今回の買収により、着想、実験設計、結果の解釈に加え、候補薬を開発段階へ進めるための業務調整まで、Rosalindの対象範囲を広げる。研究上の判断そのものを自動化すると発表したわけではなく、AIが情報整理や進行管理を担い、科学者が意思決定する構成を前提としている。

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