
先日、当サイトのレビューを通じて、ここ数年で最も重要なビデオゲームとして、できるだけ多くの方にプレイして欲しいとご紹介したORIGAME DIGITALの最新作「ペンギン・コロニー」(Penguin Colony)ですが、新たにパブリッシャーFellow Travellerが本作の販売について言及し、ORIGAME DIGITALの意向を汲み、イスラエル向けの「ペンギン・コロニー」販売を停止していることが明らかになりました。
これは、「ペンギン・コロニー」を購入できないイスラエル在住ゲーマーの質問に応じたFellow Travellerが回答したもので、その理由と背景、意図について、以下のように伝えています。
■ Fellow Travellerの説明
一般的に、私たちは自社のゲームをできるだけ多くのプレイヤーに届けることを目指していますが、同時に、開発者には「自らのゲームがどこで販売されるかをコントロールする権利がある」と強く信じています。
今回のケースにおいて、開発者からイスラエル向けの販売をブロックする要請がありました。より組織的な制裁措置が行われない現状において、この決定はパレスチナへの連帯を示す意図によるものです。
我々は、彼らの決定を全面的に支持します。
参考:“ペンギン・コロニー”のローンチトレーラー
「ペンギン・コロニー」がクトゥルフ神話やナチス、人間の狂気をテーマに何を描いているのか、それは是非プレイして確認して頂きたいのですが、翻って省みれば2014年初頭から(様々なスタジオが対応に追われる一方で)弱腰な姿勢を取り続け、政治的な作品ではない、現実世界のトピックは扱わないと主張しながら、数多くの類型的な“殺す”ゲームを作り続けている多くの企業がいつまで現実のジェノサイドや侵略、アパルトヘイト政策に無関係でいられるのか、“Big Walk”を含め(参考:過去記事)、より強固で直接的なアクションを見せ始めている一部の開発者やスタジオの取り組みが今後どんな影響を与えることになるか、業界全体の動向に改めて注目が集まるところです。
Penguin Colony
「かなりのストレスを感じながら、これを書いている」
このゲームでは、H.P.ラヴクラフトの作品を忠実に再解釈した物語をペンギンの視点で追っていく。『ウムランギ ジェネレーション』を制作したOrigame Digitalの新作であり、『1000xRESIST』を手がけたFellow Travellerがパブリッシャーとなっている。また、Lenval Brown氏がナレーションを担当している。
「南の大陸に、異質な風が吹きすさぶ」
1939年、得もいわれぬ古の存在の呼び声に応え、2つの対立する派閥が南極の奥地を目指していた。古の存在の計り知れない力を手にして破滅をもたらそうとする者たちがいるなか、もう一方の派閥は何世代にもわたって受け継がれてきた役目を果たし、それを封じて再び数百年の眠りにつかせることを願っている。
「果たして、この体験を信じてもらえるだろうか?」
不可思議な行動を取り、奇妙な音を発する人間たちは南極のペンギンたちの好奇心をそそる。いずれかのペンギンとなって凍てつく大地を歩き回り、探索する人間たちを追い、精神的な重圧に押し潰されて壊れていく人々の姿を見届けよ。>
「どんな言葉を語ろうとも狂人の戯言に思えるだろうか?」
『Penguin Colony』は、H.P.ラヴクラフトの神話を基に脚色と再解釈を行い、忠実に世界観を発展させた作品となっている。『狂気の山脈にて』や『時間からの影』から着想を得た本作は、ラヴクラフトの死からわずか2年後の世界を舞台としており、彼が遺した怪奇小説の作風を色濃く受け継いでいる。
開発者について
ORIGAME DIGITALは、Ahitereiria(オーストラリア)を拠点とする新たなメディアスタジオであり、2020年のIGF Awardsで『ウムランギ ジェネレーション』が大賞を受賞している。ビデオゲームの新たな手法とオリジナルのストーリーを融合させることが「ORI-GAME」のコンセプトになっている。ORIGAMEの作品をプレイすれば、新感覚のゲーム体験を楽しめるだろう。>
情報元及びイメージ:Kotaku