2026年10月19日 15時50分
AI

イギリス・エセックス州ラフトンで開発が進められているAIデータセンターに進出予定だったMicrosoftが、GPUのリース契約を解除して計画から撤退したことがわかりました。当該データセンターは、電力供給の問題で稼働開始が遅れることになっていました。
Microsoft axes AI deal in setback for UK data centre pioneer
https://www.telegraph.co.uk/business/2026/10/18/microsoft-axes-ai-deal-setback-uk-data-centre-pioneer/
Microsoft pulls out of AI datacentre project in Essex over power supply concerns | Datacentres – UK | The Guardian
https://www.theguardian.com/uk-news/2026/oct/18/microsoft-drops-huge-ai-datacentre-project-in-essex-over-power-supply-concerns
問題のデータセンターは、イギリスのAIクラウド企業・Nscaleが展開するもので、イギリスで最大級のAIデータセンターと見込まれています。Microsoftは、公表されている唯一の主要顧客で、データセンターに進出するにあたってNVIDIA製AIチップ2万3000個のリース契約を結んでいました。
イギリス紙・Telegraphなどの報道によると、MicrosoftはこのAIチップのリース契約を解除し、ラフトンのデータセンター計画から撤退したとのこと。
2025年にアメリカのドナルド・トランプ大統領が訪英するのに合わせて、Microsoftは220億ポンド(約4兆6400億円)に上るイギリスへの投資計画を発表しました。その一部が、ラフトンのデータセンター計画で、当時のイギリス首相だったキア・スターマー氏は「イギリスがAIの世界的リーダーになるのに向けた一歩」と言及しました。
当初、ラフトンのデータセンターは2027年に稼働開始予定でしたが、イギリス紙・The Guardianは、2026年3月時点でデータセンター予定地がまだ資材置き場だったことから、とても予定通りに進むとは思えないと疑問を提起。
2026年10月に入り、当該地区の電力網を担当するUK Power Networks(UKPN)が「2030年代に入るまで十分な電力を供給することはできない」とNscaleに通告していたことが判明し、データセンターの稼働は早くても2030年代になることが確定的となっていました。
MicrosoftはノルウェーでもNscaleとデータセンター計画を進めていて、こちらは引き続き参加するとみられますが、Nscaleはノルウェーのプロジェクトでも計画遅延があり、重い罰則を科されたとみられています。
なお、Nscaleの広報担当者は、ラフトンでの代替電源および国内の代替地候補について検討を進めていて、Microsoftと他の契約に影響を及ぼすものではないとコメントしました。