写真提供:Vadym、Sundry Photography、StockMarketVisuals、monticellllo(Adobe Stock)
エヌビディアやサムスンなど海外の半導体企業が日本への接近を強めている。半導体産業の構造が変わる中、日本が培ってきた基盤技術に改めて注目が集まる。AI半導体の高性能化が進むことによって、半導体の製造プロセスはどのように変化しているのか。その中でますます価値が高まる日本の材料・装置に関する技術とは。元NECの菊地正典氏が解説する。
エヌビディア、サムスンが日本に接近する背景
2026年7月、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが日本を訪れ、日本の半導体製造装置、メモリー、材料、電子部品などのサプライチェーン企業16社を招き、会食を主催しました。「AIが世界中のあらゆる産業を再定義する中、日本は極めて重要な位置にいます」と、フアン氏は日本企業への期待を隠しませんでした。
サムスン電子は2026年9月、横浜市のみなとみらい地区に、AI半導体などに使われる「先端パッケージング」の研究開発拠点を開設しました。日本政府や横浜市も支援し、2024年から5年間で計400億円が投じられます。AI半導体の性能を左右する先端パッケージングで、日本の素材・装置メーカーや研究機関との連携を強化するのが目的です。
彼らはなぜ、ここまで日本に注目するのでしょうか。
横浜に開設されたサムスン電子のAI半導体研究開発拠点の開所式(写真提供:共同)