Claude×真鍋大度が新作アートを制作 Anthropicが「木工×AI」展覧会を開催 – KAI-YOU

生成AI・Claudeを開発するAnthropic社が、展覧会「Machines of Loving Grace」を東京・西麻布のKARIMOKU RESEARCH CENTERで開催する。

会期は10月17日(土)から25日(日)まで。入場無料。

メディアアーティストの真鍋大度さんと、デザインエンジニアの神山友輔さんが新作インスタレーションを発表する。特別協賛するカリモク家具の木工技術も取り入れ、人間とAI、ものづくりの関係を探る。

真鍋大度さんの新作「Timber / Timbre」では、カリモク家具と共同開発した木製筐体にモジュラーシンセサイザーを組み込み、その構成や組み合わせをClaudeとともに探索している。

真鍋大度、Claudeと「家具と楽器のあいだ」を探る

真鍋大度さんは、テクノロジーを用いた作品やパフォーマンス、音楽表現などを手がけてきたメディアアーティスト。

今回発表する「Timber / Timbre」は、カリモク家具と音楽との関係に着目し、「家具と楽器のあいだ」を探ることから生まれたインスタレーションとなる。

カリモク家具は1960年代、ピアノの鍵盤や、打弦機構である「アクション」の製造を手がけていた。この時期に求められた精密な木材加工の技術は、その後の家具づくりにも活かされてきたという。

インスタレーション作品「Timber / Timbre」は、KARIMOKU RESEARCHと共同開発した木製筐体にモジュラーシンセサイザーを搭載。その構成や組み合わせを、真鍋大度さんがClaudeとともに探索した。

さらに、植物の生体電位や会場環境の変化を音の揺らぎとして取り込む。木、植物、電子回路、AIといった異なる要素を一つの作品に接続し、自然と人工の境界を探る作品となる。

木の構造体が光とともに動く 神山友輔の新作「Dance as Waves」

デザインエンジニア・神山友輔さんは、新作「Dance as Waves」を発表する。

この作品は、木材によってつくられた3体の構造体が、光をともしたアームを動かしながら大きな弧を描くキネティック・インスタレーション。

複数のアームが描く軌跡が波のように重なり、構造物そのものが意思を持つかのように動く作品になるという。

会場の地下1階から1階では、真鍋さんと神山さんによる新作を展示。2階では作品の制作プロセスと、カリモク家具が蓄積してきた技術のアーカイブも公開される。

完成した作品だけではなく、人間、AI、職人、素材の間でどのように制作が進められたのかを含めて展示する構成となる。

Anthropicがカルチャー領域で問う「AIとの共作」

展覧会のタイトル「Machines of Loving Grace」は、Anthropic共同創業者兼CEOのダリオ・アモデイさんが2024年に発表した同名のエッセイに由来する。

同エッセイでは、高度なAIが社会に与え得る肯定的な影響について論じられている。

Anthropicは今回の展覧会について、AIを単なる効率化のための道具ではなく、人間とともに考え、試行錯誤するパートナーとして捉える試みと説明。

同社はこれまでも、美術館とのパートナーシップなど、アート/カルチャー領域での取り組みを展開してきた。

カリモク家具もまた、高度な機械加工と職人の手仕事を組み合わせる製造思想「ハイテク&ハイタッチ」を掲げてきた。展覧会「Machines of Loving Grace」では、そこへClaudeの新たな技術が用いられる。

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米村 智水

株式会社カイユウ代表取締役。1986年生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業。出版社での編集業務や大手SNS運営会社でのWeb/コミュニティディレクターを経て、2011年に株式会社カイユウを創業。2013年にポップポータルメディア「KAI-YOU」を立ち上げる。以降、インターネット発のカルチャーを専門領域として、VTuber、ストリーマー、ヒップホップ、ゲーム、アニメ、同人文化など幅広いジャンルを取材・研究。クリエイターや企業へのインタビュー、コミュニティ分析、カルチャー史の記録を継続して行っている。企業や自治体との共同プロジェクト、マーケティング支援、コンテンツプロデュースなども手がける。編集者・記者としての関心は、2010年代以降のポップカルチャーとコミュニティ、それらが社会や産業へと発展していく過程など。