米OpenAIが9月3日に発表した「GPT-6 Astra」が、AIの未来予測を巡る議論を再燃させている。ARC-AGI-3で99.9%、FrontierMath Tier 4で98%を記録したことで、海外SNSでは「AI 2027の予測に近づいた」との声も広がった。そもそも2027年ASI(人工超知能)説をめぐる議論がなぜ再燃しているのか。いよいよシンギュラリティが起きているのか。ただ、より大きな変化はOpenAIの研究現場で起きているようだ。
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「2027年にASI」が再燃、Astraはそこまでヤバいのか
米OpenAIは9月3日、最新AIモデル「GPT-6 Astra」を発表した。Astraは複数の難関ベンチマークで前世代を大きく上回り、未知の環境への適応力などを測る「ARC-AGI-3」では99.9%、難度の高い数学問題を集めた「FrontierMath Tier 4」では98%を記録した。実務タスクを測る「AutomationBench」も41.4%となり、GPT-5.6 Solの18.1%から急上昇している。
この数字に敏感に反応したのが、海外のAIコミュニティーだ。9月8日には「GPT-6 Astraは2027年のASIへのカウントダウン通りに進んでいる」とする投稿がRedditで300を超えるupvotesを獲得。同じ「AstraがAI 2027の予測曲線に乗った」とする議論は別のAIコミュニティーにも広がった。Reddit では、「予測より速い」とみる声と「まだAGIですらない」とする反論がぶつかっている。
ここでいう「AI 2027」とは、元OpenAI研究者のダニエル・ココタジロ氏らが2025年に公開したAIの未来シナリオだ。2027年にコーディングやAI研究の自動化が急速に進み、その先で人間をはるかに上回るASI(人工超知能)が登場する世界を描いた。AI 2027は、発表当初からAI研究者やテクノロジー業界で賛否を呼んできた。
もちろん、Astraが99.9%を取ったから「ASIが2027年に誕生する」と結論づけることはできない。ARC Prizeによると、この99.9%はOpenAI側のコンテキスト管理機能などを利用したProvider Adapter条件での成績で、各社共通条件のStandard harnessでは62.7%だった。ARC Prize自身も、ARC-AGI-3で高得点を取ることがAGIの証明を意味するわけではないとしている。
それでも、前世代からの伸びは無視できない。では、本当に見るべき「異変」はどこにあるのか。実はベンチマークの99.9%より、さらに興味深い数字がOpenAI内部から出ている。