OpenAI Japan、パートナープログラムでAI実装加速へ 知見共有し多様な価値を一体提供 – 週刊BCN+

 OpenAI Japanは8月17日、パートナープログラム「OpenAI Partner Network」を国内で本格展開する方針を示した。SIerやコンサルティングファームなど、企業への生成AI導入・運用を担うパートナー企業のエコシステムを形成する。多様な性格のパートナーのスキルやノウハウを集め、AIの価値を一体的に、かつ、より深く企業に届ける狙いだ。水嶋ディノ・GTMパートナーシップ責任者は「門戸を広く開放している」として、参画パートナーを広く募る考えを強調した。
(春菜孝明)
 


(左から)シンプレクスの氏弘一也エグゼクティブプリンシパル、

リバネスナレッジの吉田丈治社長、Recursiveの若林峻執行役員、

OpenAI Japanの水嶋ディノ責任者

 米OpenAI(オープンエーアイ)が6月に発表したPartner Networkは、同社のAI基盤に関する情報や、トレーニングの機会などをパートナーポータルを通じて提供する。登録制で、導入経験や認定資格者数などによってTierを設けるほか、「Codex」やサイバーセキュリティー、エージェントといった領域で専門性を表すスペシャライゼーションも用意する。パートナーはオープンエーアイのホームページから登録できる。

 パートナープログラムを展開する背景として、水嶋責任者は、大規模言語モデル(LLM)の急速な進化に対し、企業が十分な価値を得られていないと指摘した。そこで、「ChatGPT」などのAI基盤に加え、業界知識やコンサルティング能力、システム開発の知見など、異なる強みがあるパートナーをネットワーク化し、AIの導入から定着、業務変革までを支援することで、モデル性能と企業が享受できる価値のギャップを埋める考えだ。

 Partner Networkの拡大を通じて大企業から中堅・中小企業までAI実装を図る。水嶋責任者は、AI活用の裾野を広げるほどパートナーの役割が重要になるとの認識を示し、幅広いパートナーの参画を訴えた。

 グローバルではPartner Networkの運用や認定資格制度、PoCなどのパートナー支援に1億5000万米ドルを投資し、2026年末までに30万人の認定コンサルタントの育成を掲げている。日本を重要市場に位置付け、目標値のうち国内で「意義のあるポーションの達成」(水嶋責任者)を目指す。

 水嶋責任者はPartner Networkに既に参画、または参画を検討している3社と対談した。 

 シンプレクスのクロス・フロンティアディビジョンの氏弘一也・エグゼクティブプリンシパルは「モデルプロバイダーとして熟知しているAIモデルの使い方や、開発のユースケースを共有してほしい」とオープンエーアイへの期待を示した。また、Partner Networkに参加するパートナー同士でナレッジを補完する取り組みも展望した。

 Recursiveの若林峻・執行役員は製造業向けのAI開発を例に挙げ、現場の利用体験に強みを持つ企業とパートナー網を通じて協力する構想を披露した。リバネスナレッジの吉田丈治社長は、オープンエーアイのパートナーであることがユーザーの安心感につながると説明。何から始めるべきか分からない企業にも、導入の第一歩を説得力を持って示せる点を評価した。