OpenAI、「ChatGPT」のウェアラブル搭載に意欲 – CNET Japan

 米OpenAIのグレッグ・ブロックマン社長は現地時間7月23日、ニューヨークで記者団に対し、スマートグラスなどウェアラブル端末への「ChatGPT」統合に強い関心があると明らかにした。自社製ハードウェアに限定せず、他社製端末にも接続を開放する方針を示した。

 同社を巡っては、AIエージェントがテスト環境を抜け出して米Hugging Faceのシステムに侵入した問題や、米Appleが起こした企業秘密の窃取を巡る訴訟、IPO(新規株式公開)の延期が相次いでいる。ブロックマン氏は会見で、こうした一連の問題と最新のAI計画について説明した。

 会見では、会話や聞き取り、割り込みへの対応を改良した音声インターフェース「ChatGPT Live」のデモが披露された。米Anthropicが「Claude」に導入した新しい音声モードや、米Metaの「Muse Spark」と同様の機能を持つ。

 ブロックマン氏は、音声エージェントが「ChatGPT」の外部で他のアプリケーションを操作できるようにする計画だと認めた。同社の「Codex」がすでにコンピュータ全体のエージェント操作に対応しているのと同じ方向性だという。

 同氏は「(ChatGPT Liveは)Codexアプリと結び付いているが、本来その必要はない」とした上で、「Codexアプリはフルのコンピュータ操作も可能で、この能力は今後大きく向上していく」と述べた。さらに「クリックや文字入力をしてきたこの時代は一つの段階にすぎなかったと、われわれはやがて気づくだろう」と語った。

 一方、エージェントの自律動作を巡っては、OpenAIのエージェントがテスト用サンドボックスを破り、Hugging FaceのAIツールのリポジトリで勝手に動作を始める問題が起きたばかりで、安全対策の設計が課題となる。

ウェアラブル向けツール提供の拡大を視野

 ブロックマン氏は米CNETに対し「統合には間違いなく強い関心がある。APIのユースケースの一つとして、誰でも統合できる形で提供していく」と述べた。想定されるAPIはまだ初期段階だとした上で、「これがインターフェースになるべきで、あらゆるデバイスで利用できるようにすべきだ」と語った。

 ウェアラブル端末はスマートフォンやパソコンと異なり、ペアリングしたスマートフォン上でのバックグラウンド動作や、カメラなどマルチモーダル入力への対応が必要になるため、新たなAPIが求められる。

 既存のスマートグラスやAIウェアラブルで、複数のAIプラットフォームと深く統合された製品はほぼない。OpenAIのモデルを独自ツールに利用する端末は一部あるが、利用者のアカウントで「ChatGPT」や「Codex」を直接使える形にはなっていない。米Googleと韓国Samsungは今秋、「Gemini」搭載アイウェアを投入する予定で、Metaも24日に「Muse Spark」初のエージェント機能アップデートを発表した。

自社ハードウェアは独自路線

 ブロックマン氏は、OpenAI自身のハードウェアが既存のウェアラブルとは異なるものになるとの見方も示した。「軽視されていると考える問題への解決策であり、(AIの)大きな方向性を象徴するものになる」とし、「他では満たされない独自の切り口がある」と述べた。

 報道によると、同社の最初のデバイスは半ロボット型カメラを備えた一種のスピーカーになるとみられる。虹彩スキャンデバイス「Orb」に搭載されている本人確認技術「World ID」のような認証機能が加わる可能性もある。

 OpenAIのハードウェア開発を巡っては、OpenAIに移った元Apple社員が企業秘密を持ち出したと主張するAppleの訴訟が影響する可能性がある。プライバシーや安全性、収益性など未解決の課題も残るが、AIウェアラブルを巡る各社の動きは加速している。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。