How to Opt Out of Google Search’s New AI Data Training Feature

AIモデルの性能を高めるには、テキストデータだけでなく、音声や動画といった多様な形式のデータが必要だ。グーグルが膨大なユーザーから、より多様な種類のデータをより多く集められれば、競合他社より速く技術を発展させられるかもしれない。

グーグルの巨大なユーザー基盤は複数のサービスにまたがっており、同社がデータ収集で優位に立つ要因となっている。「データ収集という点で、グーグルはほかの多くの企業とは異なる独特の立場にあります」と、電子フロンティア財団(EFF)でセキュリティとプライバシーのシニアアクティビストを務めるソーリン・クロソウスキーは語る。

「グーグルは、人々が長年使ってきたサービスをいくつも提供しています。そのため利用者は、多くのデータが集められている状況に慣れ、あまり気に留めなくなっています」。人々が日常的に使うアプリには、ほかのサービスに移りづらくする慣性のようなものがある。したがって、ユーザーが好ましく思わない変更があっても、それは代替サービスへ移る決め手にはならない可能性があるのだ。

オプトアウトの負担

AI学習にデータが使われることを避けるには、ユーザー自身がオプトアウトするしかない仕組みが多くのサイトやプラットフォームで当たり前になっているようだ。しかし、本来そうである必要はない。「オプトイン方式を採用するよう企業に求めるのは、最低限の要求にすぎません」とクロソウスキーは言う。

「ユーザー自身がこうした機能を有効にするかどうかを意識して選べるようにすることは、企業が最低限すべきことです」。これらの機能があらかじめ有効になっていなければ、グーグルはそれがどのように役に立つのかをユーザーにもっと説得力をもって説明しなければならなくなる、とクロソウスキーは指摘する。

わたしのテスト用アカウント宛てに6月23日付で届いたグーグルのメールは、冒頭で今回の変更を「保存した履歴をこれまで以上に細かく管理できるようにするもの」と説明していた。続けてグーグルは、こうしたメディアを保存することがどのように役立つか、具体例を示している。「たとえば、過去にGoogle レンズで実行した画像検索をもう一度確認したり、聞こえた曲について検索 Live でやりとりしたりできます」。一方で、メールの終盤に、保存されたメディアがAIモデルの学習に使われると記したあとには、同じような具体例を示さず、そのまま次の説明へと進んでいた。

これは、グーグルのサービスを日常的に利用している人々が、一度立ち止まって内容を吟味する必要のある大きなソフトウェア変更である。「長年使ってきたツールを安心して使い続けられるかどうかについて、消費者はこれまで以上に考えなければなりません」と、米国消費者連盟のAI・プライバシー部門ディレクター、ベン・ウィンターズは語る。

AI学習に自分のデータが使われないようサービスごとに自分で対応しなければならないことに、わたしは辟易している。どれだけ注意していても、こうした設定のどこかに埋もれた項目を見落として、自分が間抜けな人間のように感じてしまうのだ。

ウィンターズは、今回の変更が、AI学習を避けるための対応をユーザーに委ねるものであり、多くの人が虚無感と覚えるほど疲弊する一因になるおそれがあると見ている。「自分のデータを守りたいのに、その点に関して無力感や絶望感を覚える人が増えています。ささいな情報まですべて搾り取られているように感じるからです」と語る。