AI批判派のエミリー・ブラント、スピルバーグ監督から「エイリアンの音にAI使用」と提案され「私が演じる」と拒否 | Business Insider Japan

Emily Bluntエミリー・ブラントは、6月に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督の新作SFスリラー『ディスクロージャー・デイ』に主演している。Gareth Cattermole/Gareth Cattermole/Getty Imagesスティーブン・スピルバーグ監督の新作映画『ディスクロージャー・デイ』で主演を務めるエミリー・ブラントは、監督からAIを使うことを提案され、拒否したという。ブラントは、劇中で使われるエイリアンが発する音を、自宅のバスルームで試行錯誤を重ねて自ら作り上げた。エンターテインメント業界では、AIの使用に反発する俳優も出てきている。

俳優エミリー・ブラント(Emily Blunt)は、スティーブン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督の新作『ディスクロージャー・デイ(原題:Disclosure Day、10月1日日本公開予定)』に登場する「エイリアンの言語」を生み出すにあたって、極めて「人間的」なアプローチをとった。

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この作品のプレスツアー中、ブラントは自身の演じるキャラクターが劇中で発するクリック音(舌打ちのような音)を完璧に仕上げるためにAIを使用する、というスピルバーグ監督の提案を断ったと明かした。

「監督からは『AIで音を作ることもできるし、君自身が演じることもできる』と言われた」

ブラントは6月初め、アメリカの芸能情報番組「エンターテインメント・トゥナイト」のインタビューでそう語った。「それで私は『自分で変な音を出す自信がある』と答えたんです」。

彼女によると、自宅のバスルームにこもって1人でさまざまな音を試し、いくつものバージョンをスピルバーグ監督に送っていたという。

「クリック音やハミング、そしてバリー・ホワイト(Barry White)のような独特の低い歌声に、クリック音やモールス信号のような音を混ぜてみたりと、とにかくありとあらゆることを試した。思いつくことはすべてやりました。監督は、数学的でありながら、あまり恐ろしすぎない音を求めていたんだと思います」

観客が『ディスクロージャー・デイ』で耳にする最終的な音声は、彼女が録音ブースで録った音を何層にも重ねたものだという。

6月12日にアメリカで公開されたスピルバーグ監督のこの「地球外生命体スリラー」には、ジョシュ・オコナー(Josh O’Connor)、コリン・ファース(Colin Firth)、コールマン・ドミンゴ(Colman Domingo)、イヴ・ヒューソン(Eve Hewson)も出演している。

ハリウッドの一部では、制作スピードの向上やコスト削減の手段としてAIを取り入れる動きがある一方で、この技術を嘲笑し、抗議の声を上げてきた人々もいる。批判的な立場の人々は、AIが人間の労働者の仕事を奪い、本人の同意なしにその姿や声を利用し、芸術の価値を貶める恐れがあると懸念している。

ブラントもこれまでのところ、AIに否定的な見方を示している。

2025年9月のエンタメ業界誌・バラエティ(Variety)のインタビューで、彼女は世界初の「AI俳優」とも言われるティリー・ノーウッド(Tilly Norwood)の存在を知り、愕然とした様子を見せ、次のように語っていた。

「あれは本当に、心の底から恐ろしいことです。エージェンシーの皆さん、お願いだから、あんなことはやめて。本当にやめてください。私たち人間同士のつながりを奪わないで」

彼女は2026年4月にも、アメリカを代表する全国紙USAトゥデイ(USA Today)の取材に対し、AIは「中を覗いてみるには、あまりにも恐ろしいバブル」だと表現した。

「うちの子どもたちはまだ幼いし、ネットも使いません。でも、成長して自立心が芽生えてくると、親は彼らの足首を必死につかんで引き留めているような感覚になると思う」と、ブラントは語った。

「いつかはスマートフォンを欲しがるでしょう。おそらくもう欲しがっているかもしれないけれど、まだ持たせるつもりはありません。スマホなんて、家賃も払わず、いいドラッグもくれないのに家に住み込んでいる麻薬の売人のようなものだから」

AIを批判している俳優はブラントだけではない。なかには自らのブランドを守るために法的措置に踏み切った者もいる。例えば、マシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)は、自身の肖像や、彼を象徴するいくつかのフレーズを保護するため、複数の商標を取得している。歌手のテイラー・スウィフト(Taylor Swift)やライオネル・リッチー(Lionel Richie)も、自分の肖像に関する商標出願を行っている。

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