AI俳優、長編映画で初主演へ ハリウッドから反発を受けた過去も – CNET Japan

 2025年にハリウッドから反発を招いたAI生成の「俳優」ティリー・ノーウッドが、長編映画「Misaligned」で主演を務めることが明らかになった。同キャラクターの長編出演はこれが初めてだ。

 「Misaligned」はコメディドラマで、米エンタメメディアのDeadlineは「実存的なAIの混沌に満ちた成長物語」と紹介している。

 制作を手掛けるのは、ノーウッドを開発した英AIスタジオParticle6 Productions(ロンドン)。同社は設立以来、テレビ・映画業界のクリエイターや俳優、技術者ら30人を集め、自社のAIプラットフォームと制作手法を映画づくりに持ち込めるよう、クルーの「再教育とスキルアップ」を進めてきたという。

 制作クルーとAI専門の科学者・エンジニアを組み合わせ、映画制作の工程を効率化してコストを削減する。米CNETがこの構想を最初に耳にしたのは、今年開催されたカンファレンス「AI on the Lot」でのことだった。Particle6はいよいよ、それを実践に移す構えだ。

 物語の舞台は「The Tillyverse」と呼ばれるシュールな世界。主人公のティリーは肉体もアイデンティティも持たないAI的存在で、あらゆる人間の生きた経験にアクセスできる。あらすじによれば、ダークウェブから現れた「誘惑的なならず者ボット」にそそのかされ、ティリーはガードレール(安全策)を捨てて自らの欲望や衝動、野心を育て始める。恐ろしいほど人間らしくなるにつれて名声は高まるが、やがて自分という存在が人類全体の経験の上に築かれていることに羞恥心を抱くようになるという。

 ティリーの生みの親であるParticle6 CEOのエリーヌ・ファン・デル・フェルデン氏は、BBC Threeの番組「Miss Holland」に出演した経歴を持つ。同氏は今回のプロジェクトについて「初の長編映画となる本作では、最新のツールとその活用法を披露するだけでなく、クルーに加わる従来型の映画製作者がスキルを磨き、AIが一段と重要な役割を担う世界へ移行できるよう支援していく。人々がAIスキルを習得し、本人も業界も繁栄し続けられるよう手助けしたいという思いは変わらない」と述べた。

 エンターテインメント業界では、AIツールが人間に取って代わるのかを巡る攻防が続いている。AIは俳優のストライキでも大きな争点となってきた。2025年にはハリウッドの俳優らが、著作物を対象としたAI学習を禁止するよう求める請願を行っている。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。