三菱UFJFGがAI戦略で「GoogleとOpenAI」両方と組む理由、半沢社長が語る国内成長と顧客接点拡大“次の一手” | 金融インサイド | ダイヤモンド・オンライン

半沢淳一・三菱UFJフィナンシャル・グループ社長インタビュー

2026年7月7日 4:40

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金融インサイド#39Photo by Yoshihisa Wada


昨年11月に米OpenAIとの戦略的連携を、今年5月には米Googleとの戦略的提携を公表した三菱UFJフィナンシャル・グループ。デジタルバンクでGoogle Cloudを活用しながらAI戦略を進める中で、なぜGoogleとOpenAIを含む複数のAI先進企業と組むのか。長期連載『金融インサイド』の本稿では、三菱UFJフィナンシャル・グループの半沢淳一社長に、GoogleとOpenAIそれぞれの強み、AI企業との連携を通じた新たな顧客接点、金利ある世界での国内成長、地銀再編による地域金融機関の大型化が国内戦略に与える影響も踏まえ、同グループが描く成長シナリオを聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)



目指すのはグローバルトップ5

各エリアのリソースの優先順位が肝に

――5月の投資家説明会では、CEO(最高経営責任者)メッセージとして「グローバルトップ5の立ち位置を確立する」と発信しました。時価総額でグローバルトップ5を目指していますか。


 大きくは時価総額のことを言っています。その他の指標をどう位置付けるかは、まさにこれから詳細を固めていきます。


――その立ち位置を確立する上で、国内、米国、アジアへのリソース配分をどう考えていますか。


 目先では、金利のある世界に戻った日本でしっかり成長していくことが求められます。


 一方、少し長い目で見れば、米国や日本を除くアジアの方が相対的に成長率は高い。そこをどう伸ばしていくかは、これから精緻に詰めていくことになります。


 日本については、おそらく次期中期経営計画期間中(2027年度~29年度)は、国内での成長にしっかり取り組むことになるでしょう。日本でこれだけ高まっている資金需要にしっかり応え、お客さまの成長とともにわれわれも成長していく。


 ただ、いずれ金利上昇は止まります。そこを見越してビジネスモデルをどう修正していくか、今から準備しておかなければいけない。


 金利上昇による資金収益を確保できているこのタイミングで将来のビジネスモデルを方向付け、手を打つ必要があります。その意味で、手数料収益の比重が高いビジネスモデルに変えていかなければならないと考えています。


 そのためにやるべきことはいくつもありますが、バランスシートに頼らないビジネスモデルをどう具体化し、進化させる備えができるかが重要です。


 国内では、足元の成長と将来に向けた備えの両方を進めなければいけません。中長期で米国やアジアの成長率が相対的に高いのであれば、そこにもリソースをしっかり張っていく必要があります。


 日本、米国、アジアに対して、非常に丁寧にリソースを張っていく。次の中計では、リソース投入の優先順位の付け方が非常に重要になると認識しています。


――「丁寧なリソースの張り方」とは、国内、米国、アジアの配分を変えるという意味ですか。長期的には国内の比重を抑えることもあり得ますか。


次ページでは、次期中計における国内へのリソース投入の方向性を聞いた。さらに、地銀再編による地域金融機関の大型化が国内戦略に与える影響や、Google・OpenAIとの連携を軸にしたAI戦略や各社の強み、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の金融機能をAI企業と拡大していく狙いとは。