
中国への輸出が禁止されているNVIDIA製チップがシンガポール経由で中国に密輸された疑いがある事件の捜査で、シンガポール警察が約5500万シンガポールドル(約69億円)の豪邸を押収したと発表しました。
SPF | Four Individuals Face Additional Charges And Four Companies Face Charges For Offences Including Fraud By False Representation; More Than $56 Million Of Assets Seized Or Prohibited
https://www.police.gov.sg/Media-Hub/News/2026/07/20260701_four_individuals_face_additional_charges_and_four_companies_face_charges
Singapore seizes $42m home in Nvidia chip smuggling case – Nikkei Asia
https://asia.nikkei.com/spotlight/society/crime/singapore-seizes-42m-home-in-nvidia-chip-smuggling-case
Singapore seizes US$42.4 million bungalow linked to Nvidia chip fraud | South China Morning Post
https://www.scmp.com/news/asia/southeast-asia/article/3359020/singapore-seizes-us424-million-bungalow-linked-nvidia-chip-fraud
Nvidia chips case: 4 firms charged with false representation | The Straits Times
https://www.straitstimes.com/singapore/courts-crime/nvidia-chips-case-4-firms-charged-over-false-representation-accusations-56m-in-assets-seized
NVIDIAが拠点を置くアメリカは、高性能なチップが軍事用途で使われることを防ぐため、アメリカにとっての敵対国である中国に高性能なチップを輸出することを禁止しています。
シンガポール当局は2025年に自国経由でチップが密輸されている疑いがあることを明らかにしていました。当局によると、NVIDIA製チップが搭載されたと思われるDellおよびSupermicro製サーバーが、アメリカからシンガポールを経由してマレーシアに運ばれ、一部がマレーシアから中国に密輸された可能性が高いとのことです。このとき、シンガポール警察は9人の容疑者を逮捕していました。

この件で捜査が進み、過去に起訴された容疑者の内4人、リム・ジェニー、ウーン・グオ・ジエ・アーロン、ウェイ・ザオルン・アラン、リー・ミンに追加の容疑がかけられました。
リム、ウーン、ウェイの3人はアペリア・グループ傘下企業の主要役員で、Dell、Supermicro、ASUSの3社からサーバーを購入する際に、アペリア・グループ傘下企業にサーバーを供給するという虚偽の説明を共謀して行ったとされています。
この3人が新たに資金洗浄の容疑でも起訴されました。リムとウーンは個人の銀行口座に120万シンガポールドル(約1億5000万円)を貯蓄していましたが、このうち約100万シンガポールドル(約1億2000万円)は犯罪で得た収益だと見なされています。ウェイは約5500万シンガポールドルを高級住宅の購入資金に充て、資金洗浄を働いた疑いが持たれました。
報道によると、ウェイが資金洗浄のために購入した住宅はチー・フーン・アベニュー12番地に位置しているとのことです。
リーはラグジュアリーエイト・ユア・ライフという企業の経営者で、Supermicroに対しサーバーを自社で保有して他企業にリースするという虚偽の説明を行った疑いが持たれています。後の捜査で、リーはラグジュアリーエイト・ユア・ライフの従業員であると偽った疑いや、権限のない他人が他社の銀行口座にアクセスするのを手助けした疑いがかけられました。
詐欺罪で有罪判決を受けた場合、4人は最高20年の拘禁刑ならびに罰金刑を科される可能性があります。また、アペリア・グループとラグジュアリーエイト・ユア・ライフも同様に詐欺罪で起訴されており、罰金刑を科される可能性があります。
リム、ウーン、ウェイが資金洗浄の罪で有罪判決を受けた場合、最長10年の拘禁刑、最大50万シンガポールドル(約6000万円)、またはその両方を科される可能性があります。

シンガポール警察は「我々はこうした犯罪に対して一切容赦しない姿勢をとっており、企業であろうと個人であろうと、法律に違反する者に対しては断固として対処し、法の支配に支えられた信頼できるグローバル金融・ビジネスハブとしてのシンガポールの健全性を守ります」と伝えました。