大学の冬休み中にバイブコーディングを活用し、ヴィンテージマーケットプレイスのWebアプリを開発したハナ・エルスター。Hana Elsterボストン大学4年生のハナ・エルスターは、2025年末から2026年1月にかけての冬休みにClaudeを使い、5日間でウェブサイトを立ち上げた。エルスターがこのヴィンテージマーケットプレイスの開設にかかった費用は2000ドル未満だった。就職して社会人になった後も、この事業を成功する副業として育てていきたいとエルスターは考えている。
以下は、オンラインのヴィンテージマーケットプレイス「VYA」を立ち上げた、ボストン大学4年生、22歳のハナ・エルスター(Hana Elster)さんへのインタビューに基づいている。文章は長さとわかりやすさを考慮して編集している。
私はボストン大学でビジネスに関する法律を学ぶ4年生で、2026年5月に卒業する予定だ。私はいつも事業を立ち上げ、自分自身の力で何かを築き上げることに憧れてきた。

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ボストンやニューヨークには起業家コミュニティが数多くあり、私の周囲にもそうした人たちがたくさんいる。同世代や少し年上の人たちが、自分自身のビジネスを立ち上げている姿を見て、私も何かを始めたいと思うようになった。
冬休みの間に、私はアンソロピック(Anthropic)が提供するAIアシスタントClaudeを使ってアプリを開発した。それは現在、数百人のユーザーに利用されている。
ヴィンテージ愛がビジネスのアイデアに
私が初めて古着店で買い物をしたのは、14歳くらいの頃だった。普通のショッピングモールではシャツ1枚が30ドル(約4800円)するが、近所のリサイクルショップのグッドウィル(Goodwill)なら30ドルで10枚も買えた。それに、誰ともかぶらない服を着られるのが魅力だった。
それをきっかけに、古着を買うすること、お得に良いものを見つけること、そして人とは違う自分なりのスタイルを楽しむことに興味を持つようになった。今では、私のクローゼットの8割ほどが古着になっている。
2025年、私は友人と地元のお気に入りの店について話していた。その時、彼女がシカゴにある素晴らしいヴィンテージショップを教えてくれた。私はワシントンDC出身だが、この会話がなければ、その店の存在を知ることはなかったと思う。
私は、ヴィンテージショップをまとめて探せるプラットフォームに需要があると気づいた。
私は多くのショップに連絡を取って、どのような悩みを抱えているのか、今後どのように成長したいと考えているのかを聞いて回った。ショップが特に多く挙げていたのは、「もっと多くの人に商品を見てもらいたい」ということだった。
実店舗を持つヴィンテージショップの多くは、ウェブサイト自体は運営しているものの、売り上げの大半は来店客によるものだと話していた。店主たちは、サイト作りにかなり力を入れているにもかかわらず、そのサイト経由の売り上げは月に1件ほどしかないと語っていた。
オンライン専業のショップからは、店の存在を知ってもらうにはマーケティングが唯一の手段であるため、インスタグラム(Instagram)やティックトック(TikTok)に1日3回投稿しなければならない、という声が多く聞かれた。さらに、こうした販売者の多くは本業も抱えており、ヴィンテージ販売は副業として行っていたため、そこまで多くの時間をかけられないという事情もあった。
Claudeを使って5日間で自社サイトを構築
エルスターによると、試験版のウェブサイトを立ち上げるまでにかかった時間は5日間だったという。Hana Elster
Webアプリを作るにあたって、私は「バイブコーディング」を始めた。もともと多少のコーディング経験はあったが、Claude Code(プログラミング開発を支援するAIツール)のおかげで、これまででは考えられなかったようなスピードで開発を進められるようになった。
私は以前、ファッション系Webアプリを開発したことがある友人と知り合い、その友人に勧められて「バイブコーディング」を学び始めた。2026年1月にはカーソル(Cursor)を使い始め、その後はClaudeでもコーディングするようになり、プロジェクトは一気に加速していった。
私は2026年1月9日に開発を始め、冬休みだった1月13日までに、オンラインのヴィンテージマーケットプレイスVYAの試作版のウェブサイトを完成させた。自分が書いたコードが、実際にボタンや機能のあるウェブサイトとして動き始めるのが本当に楽しく、とても興奮した。
開発を始めてから5日後には、ウェブサイトが完成していた。テック業界の友人たちもコードの確認を手伝ってくれ、すべてが正しく動くようチェックしてくれた。
ヴィンテージ市場をどう事業化したか
エルスターのウェブサイトには、アメリカ各地のおよそ38のヴィンテージショップが集まっている。Hana Elster
これまで私がアプリ開発にかけた費用は2000ドル(約32万円)未満で、この額には技術面と運営面の費用がすべて含まれている。資金は自身の貯蓄でまかなっており、ボストン大学から助成金も一部受け取っている。
サービス開始から3カ月以上が経ち、現在は38のヴィンテージショップが正式に参加し、その数は今も増え続けている。承認済みユーザーは約900人で、そのうち半数が毎日利用しているアクティブユーザーだ。私の目標は、ユーザーが大手リセールサイトのひとつ「ザ・リアルリアル(The RealReal)」のようなヴィンテージサイトを見るときに、VYAもあわせて開いてもらえるようにすることである。
収益化の方法としては、商品が売れた際に販売価格の7%を手数料として受け取っている。商品1点あたりの平均価格は約350ドル(約5万6000円)だ。また、「ソース・フォー・リクエスト(Source for Requests)」と呼ぶ新たな仕組みも試している。例えば1990年代の希少なシャネル(Chanel)のバッグなど、顧客が探している特定の商品を探す代わりに、定額の手数料を受け取るサービスだ。
通常は、提携する38のヴィンテージショップのうちどこかがその商品の手配に対応できる。もし見つけられなかった場合は、手数料を返金する仕組みだ。