2026年06月26日 13時40分
AI

合わせて約400紙の新聞を所有・運営する新聞社が、OpenAIとMicrosoftを「許可や報酬なしに、コンテンツをスクレイピングしてChatGPTやMicrosoft Copilotのような製品を構築した」として2026年6月24日に訴訟を起こしました。訴状では、生成AIは企業に数十億ドル規模の市場価値をもたらした一方で、コンテンツを奪われた側には1セントたりとも渡っていないと指摘されています。
OpenAI, Microsoft Sued by Publishers for Scraping Articles (1)
https://news.bloomberglaw.com/us-law-week/publishers-sue-microsoft-openai-over-unauthorized-content-use

原告側を代理するプラトキン法律事務所のマシュー・プラトキン氏はインタビューで、「今回の訴訟は地元紙や地域紙が主導する最大規模の法的取り組みになります」と語りました。その上でプラトキン氏は「もし最終的に、市場の最大手企業だけが利益を得て、率直に言って今日アメリカではほとんど報道されていない事柄について懸命に報道している人々が恩恵を受けないような解決策が出てくるとしたら、それは不公平です」と述べています。
ChatGPTなどの開発で知られるOpenAIと、OpenAIとパートナーシップ関係を結ぶMicrosoftは、2023年12月にアメリカでの発行部数が第3位の高級日刊紙であるニューヨーク・タイムズに訴えられていたり、2024年2月に複数のインターネットメディアから訴えられていたり、2024年4月にもNew York Daily NewsやChicago Tribuneなど8社の新聞社から著作権侵害に関する訴訟を起こされていたりと、複数の訴訟を経験しています。しかしプラトキン氏によると、これらの訴訟は先駆的で著作権保護闘争において不可欠なものであったものの、地元の報道機関を交渉の場に引き出すには至っていないとのこと。
MicrosoftとOpenAIが著作権侵害で新聞社8社から訴えられる – GIGAZINE

今回の訴訟における主張はニューヨーク・タイムズの訴訟とほぼ同様であり、被告が原告側ウェブサイトを「組織的かつ秘密裏にクロールし、記事、物語、その他のオリジナル作品を自社のサーバーにコピーし、それらを使用して大規模な言語モデルを訓練すると同時に、作品から著作権管理情報を削除し、ユーザーの要求に応じてそれらを複製した」として、原告側が「AI市場の急速な成長の結果として大きな損害を受けた」と主張するものです。また原告側は、有料購読(ペイウォール)などを導入してコンテンツ保護に数十億ドル規模の投資を行ってきたにもかかわらず、被告側はそうしたアクセス制限を回避して記事を利用したと主張しています。
原告側は著作権侵害および著作権管理情報(CMI)を削除したことによるDMCA違反に対する法定損害賠償と差止命令による救済を求めています。原告側の新聞社は「AI製品を開発する企業がパブリッシャーのコンテンツを不正利用した責任を問われない限り、AIブームは地域ジャーナリズムにとって死刑宣告となるでしょう」と述べています。
訴訟に対してOpenAIの広報担当者であるドリュー・プサテリ氏は声明で「当社のモデルはイノベーションを促進し、公開されているデータに基づいてトレーニングされており、フェアユースの原則に基づいています」と述べています。Microsoftはメディアからのコメント要請に記事作成時点で応じていません。
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