OpenAIのチーフエコノミスト務める天才研究者が我が子に教える「AI時代を生き抜く4つのスキル」 | Business Insider Japan

チャタジー氏はOpenAIが7月15日に公開したポッドキャスト番組で、第一のスキルについて次のように語った。

「クリティカルシンキング(批判的思考)を身につけ、問題のありかや本質を突き止める見極める能力を磨かなくてはなりません」

起業家精神をテーマとする40歳以下の優れた研究を表彰するカウフマン賞メダル(2017年)やアスペン研究所のライジングスター賞を受賞するなど経営戦略分野における研究活動を通じて若くして頭角を現したチャタジー氏は、AI時代を生き抜る子供たちに教えたい第二のスキルを「アダプタビリティ(適応力)」と語る。

「神経可塑性(=外界からの刺激や経験を受けて神経回路が柔軟に変化する性質)や回復力、柔軟性を自分のものにすること。大きく変化する世界に適応する必要があるからです。

今目の前で起きているAIの急速な発展と普及、気候変動、地政学的な変化を考えてください。適応していかねばならないことがたくさんあると思いませんか」

チャタジー氏が子供に教える第三のスキルは「エモーショナルインテリジェンス(感情知能)」、すなわち自分や他者の感情を認識し、活用する能力だ。

エンジニアが従来担ってきたコーディングのような技術スキルまでAIによる代替が始まっており、そうした時代だからこそ、この能力が重要になると同氏は強調する。

「今学ぶべきスキルセットの中で、人間として人間らしく生きる術(すべ)を学ぶ以上に重要なことは思いつきません。人間的であることこそが、AIという驚異的な知能を補完して最良の結果を得ることにつながるからです」

営業職においては深い技術的知見に加え、感情知能を身につけ「点と点をつないで」問題を解決できる存在が重宝されるようになると、チャタジー氏は指摘する。

最後に、同氏が子供に教えている第四のスキルは「金融リテラシー(ないしは、お金に関する計算力や判断力)」と「文章力」だ。

「我が家では子供たちはすでに電卓を使っていますが、それでも私としては、しっかり掛け算表を覚えさせたいと考えています。

また、音声認識ソフトウェアは精度が向上してわざわざテキストを書く必要もありませんが、それでも私は文章の書き方を教えています」

それらのスキルの重要性を強調しつつも、世界が今後どのようにどれくらい変化して、次の世代がどこでどんなふうに働くことになるのかは、正直なところ予測不可能だとチャタジー氏は白旗を上げる。

「子供たちが将来どんな肩書きで仕事をすることになるのかを予測する、その一点に限って言えば、私が持っている情報は自分の父親世代が持っていたそれと大差ないでしょう(編集部注:父親は子供がAI開発企業のチーフエコノミストになるなどとは予想もできなかったはず、との意図と思われる)。

でも、子供たちは大丈夫だと思います」

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AIが支配する世界に子供たちをいかに備えさせるか、というテーマは、テクノロジー業界の経営者たちの間では日頃からよく話題になっている。

例えば、オンライン掲示板レディット(Reddit)の共同創業者アレクシス・オハニアン氏は昨年、7歳の娘に「AIはスーパーパワーだ」と説明して、毎日使うようけしかけていると発言した。

チャタジー氏と同様、オハニアン氏もAIを問題解決促進ツールと位置づけ、そうしたツールはツールとして、人間にとっては引き続き読解力や文章力、計算力を身につけることが重要であり続けると強調した。

また、チャタジー氏がチーフエコノミストとして在籍するOpenAIのサム・アルトマン共同創設者兼最高経営責任者(CEO)は6月に出演したポッドキャスト番組で、自分の子供たちがAIに知能で劣ることは何の問題もないと発言している。

「子供たちがAIより賢くなることは決してないでしょう。でも、子供たちは成長するにつれて私たちの世代よりはるかに高い能力を身につけ、私たちには想像もつかないことができるようになるんだと思います。AIも相当うまく使いこなすようになるでしょうね」

※この記事は2025年7月17日初出です