マーク・ザッカーバーグCEO率いるメタは、他の投資資金を確保するためにレイオフが必要だと述べた。Nick Wass/APメタは社内メールで、今回の人員削減について、経営の効率化と投資資金の確保を進めるためだと説明した。そのメールは、AI時代に企業がなぜ人員削減を行うのかについての率直なメッセージだった。一方、マーク・ザッカーバーグは別の従業員向けメモで、人員削減が従業員に与える精神的な負担についても言及した。
あなたのレイオフ(解雇)は元雇用主がAIに投資するためのものだった可能性がある。
メタ(Meta)が2026年5月21日に、従業員の10%削減を進める中でその対象となった従業員に送ったメールの内容は、そうした意図がうかがえるものだった。
このメールでは、人員削減と会社の投資方針との関係が直接的に説明されていた。

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「すでにお伝えしている通り、当社はより効率的な経営を継続するとともに、進めている他の投資の原資を確保するため、人員削減を行うことを決定した」
企業が人員削減が大規模な投資とどう関係しているのかをここまで率直に説明するのはまれだ。メタは2026年1月、2026年の将来の成長に向けたデータセンターやAI関連設備などへの設備投資額が1150億〜1350億ドル(約18兆2850億〜21兆4650億円)になるとの見通しを示していた。
「メタは解雇対象となった従業員にこれまでの貢献への感謝を伝えたものの、人員削減の理由をここまで率直に説明したことは、企業としてこれまで以上に踏み込んだ姿勢を示している」と、ジョージタウン大学マクドノー・スクール・オブ・ビジネス(Georgetown’s McDonough School of Business)教授のジェイソン・シュローツァー(Jason Schloetzer)は指摘した。
シュローツァーは、メールのその一文について「冷たい」と評したうえで、現在の労働市場では、「企業側が優位な立場にあることの表れだ」と指摘している。さらに、「求職者の選択肢が以前ほど多くない状況では、雇用主はより率直で、割り切った形で従業員に接しやすくなる」と付け加えている。
このメールについてBusiness Insiderがコメントを求めたが、メタは回答していない。
AIへの大規模投資の必要性を強調しているのは、メタだけではない。ここ数年、マイクロソフト(Microsoft)、グーグル(Google)、ショッピファイ(Shopify)、セールスフォース(Salesforce)の経営陣も、効率化や自動化の拡大、AI投資を理由に、人員削減や組織再編を相次いで発表している。
「その重みは私自身も感じている」
メタによる今回の人員削減に関するメッセージが出された背景には、同社がAIインフラへの数百億ドル規模の投資を進めていることがある。これは、同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOが5月21日に別の全社向けメモで、「パーソナル・スーパーインテリジェンス(Personal Superintelligence)」と表現した構想の実現を目指す競争の一環だろう。
ザッカーバーグは、その全社向けメモの中で、人員削減が従業員に与える精神的な負担についても言及し、「できる限り適切な形で進められるよう、多くの時間を費やして対応している」とも述べている。彼は2026年中に追加の全社的な人員削減は想定していないとの考えも示した。
ザッカーバーグはメモの中で、「我々の使命の実現や会社づくりに貢献してくれた人々と別れを告げることは、いつだってつらい」とし、そのうえで、「その重みは私自身も感じている」と述べている。
これは、ザッカーバーグが2022年の大規模な人員削減の際に用いた説明と重なっている。当時、ザッカーバーグは従業員に対し、「私の判断が間違っていた」と述べ、会社が下した決定について「責任を引き受ける」と語っていた。
一方、5月21日の全社会議向けメモでザッカーバーグは、AI開発競争に抱く強い危機感についても触れている。ザッカーバーグは「AIは、私たちの人生において最も大きな影響をもたらす技術である」とし、さらに、「この分野を主導する企業が、次の時代を形作ることになる」と述べている。