伝説のロッカー、オジー・オズボーンがAIアバターで復活? 息子が反論「顔の付いたChatGPTではない」 – CNET Japan

 ロッカーのオジー・オズボーンは、バンド「ブラック・サバス」で派手な存在感を放ち、その後はMTVのリアリティ番組「オズボーンズ」でおちゃめな父親として親しまれた。2025年7月に76歳で死去してから約1年、今度はAIホログラムという新たな形で人々の記憶に残ろうとしている。

 オズボーンの遺族は、Marvel Comicsの伝説的存在であるスタン・リーのホログラムなどを手がけてきたHyperrealと提携し、オジーのAIプロジェクトを計画している。

 妻のシャロン・オズボーンさんと息子のジャック・オズボーンさんは、この可能性を10年にわたって探ってきた。ファンから批判の声も上がっているが、オズボーン家はポッドキャスト「The Osbournes」の6月12日のエピソードで、新技術の賢い活用法だと考えていると語った。

 シャロンさんはファンからの不満に対し、「レコードがあるのに、なぜCDが必要なのかと言っているようなものだ」と述べた。「時代に合わせて進むものだ」

 ジャックさんはオジーのアバターについて、ホログラムではなく「デジタルインプリント」だと説明した。

 同ポッドキャストでジャックさんは、オジーのAIプロジェクトに対するファンの批判トップ5を読み上げた。その中には、このプロジェクトを「顔の付いたChatGPT」と呼ぶ人の発言も含まれていた。

 ジャックさんは特にこのコメントに異議を唱え、このオジー像が情報を作り上げることはなく、実際の人生について与えられた事実だけに言及すると説明した。

 「これは父の顔を付けたChatGPTではない」とジャックさんは語った。「これはクローズドなAIで、インターネットには接続されていない。われわれがデータベースを構築する。そして何より強調したいのは、父本人が語ったこと、あるいは父について正確に書かれたことだけを情報源にするという点だ」

 シャロンさんによると、このプロジェクトは、オジーが自身のレガシーについて抱いていた思いにも合致するという。「夫は何度も私に、『自分がいなくなった後、どれくらい覚えていてもらえると思う?』と聞いていた」

ABBAからホイットニー・ヒューストンまで

 オズボーン家は、ファンがオジーのデジタルインプリントをどのように見たり、やり取りしたりできるのか、詳細を明らかにしていない。ただし、有名人がデジタルの姿で戻ってくるのは、オジーが初めてではない。

 2020年、カニエ・ウエストは当時の妻キム・カーダシアンに、亡き父ロバート・カーダシアン氏のホログラムを贈って驚かせた。同氏はO・J・シンプソンの弁護士を務めた人物だ。その映像はウエストのことを「世界で最も、最も、最も、最も、最も天才的な男」と呼んだ。このホログラムは見た人と会話するものではなく、2003年に父を亡くした当時22歳のキムに向けて、励ましの言葉を届けるものだった。

 故ホイットニー・ヒューストンのホログラムを使ったコンサートイベントは、欧州とラスベガスで2年間開催された。このショーでは、過去のライブ音源をデジタルリマスターした歌唱に合わせてヒューストンのホログラム版が歌い、5人編成のライブバンド、バックシンガー、振り付けされたダンサーも登場した。

 デジタル版の有名人は、さまざまな方法で作られている。ホログラム風のパフォーマンスの多くは、亡くなったスターの姿を作り出すものだ。一方、スウェーデンの人気ポップグループABBAのメンバーは存命で、自身のショー制作に積極的に参加した。ABBAのメンバーはモーションキャプチャースーツを着てヒット曲を演奏し、1979年当時の姿をしたコンピューター生成版のメンバーによるダンスの動きを作り出した。このバーチャルバンドは、ロンドンのコンサート体験「ABBA Voyage」で公演している。

 Hyperrealは、故スタン・リーのアバターを「Proto Luma」と呼ばれる巨大な箱の中に表示する形で制作した。

 Hyperrealのウェブサイトには、「Lumaは、高音質スピーカー、4K映像、タッチスクリーンにより、まるでホログラムと同じ部屋にいるかのようにやり取りできる、非常にリアルな存在感を提供する」と記されている。

 Los Angeles Timesによると、リーのインタラクティブなアバターは、インタビューや著作に残されたMarvel Comicsの指導者としての数十年分の実際の言葉をもとに、Los Angeles Comic Conの参加者からの質問に答えたという。

 オジーがLumaの箱の中に登場し、同じようにファンとやり取りするのかは明らかではない。

 Hyperrealの担当者は、コメントの依頼にすぐには応じなかった。

オジーのレガシー

 ジャックさんとシャロンさんが指摘したように、懐疑的なファンもいる。2人がこの取り組みについて語り、擁護したポッドキャスト動画のYouTubeコメント欄には、ジャックさんが動画内で取り上げたものと似たコメントが投稿されている。

 あるファンは「オジーを記憶に残すためにAIは必要ない。ファンは絶対に忘れない」と書き込んだ。

 オジーは、ほかの形でも生き続けている。ジャックさんは最近、父の伝記映画が2028年に予定されていると明かした。また、ジャックさんと妻アリーさんは、3月5日に生まれた新しい娘に「オジー・マチルダ・オズボーン」と名付けた。

 5月、ジャックさんとシャロンさんはLicensing Expo 2026に出席し、デジタル版オジーの計画について公の場で語った。

 License Globalの記事によると、シャロンさんは同イベントで「エルヴィスは50年前に亡くなったが、誰もがエルヴィスを知っている」と述べた。「私はオジーにもそうなってほしいだけだ」

 このホログラムは、ある意味で本人に忠実なものになるという。

 シャロンさんは同イベントで、「オジーに何でも質問できる。すると彼は自分の声で答える。答えは、オジーなら言ったであろうものになる」と語った。「これを世界中に持って行くつもりだ。人々は彼に話しかけることができ、彼も返答する」

 突拍子もない話のようだが、時代はそう進んでいくのかもしれない。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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