「私もトークンマックシングをやっていますが、やみつきになりますね。でも、目新しさが薄れたときに立ち止まって、『自分は何を作ろうとしているのか』と問い直す必要があります」(ナデラ)
シリコンバレーの経営幹部たちはこの1年、AIシステムが処理するデータの単位であるトークンを追跡する社内リーダーボードなどを通じて、従業員にできる限りAIを活用するよう促してきた。しかし請求額が現実となった今、各社はAIの利用を制限する方向に転じている。
ナデラはマイクロソフトが従業員のAI利用を制限しているとは述べなかったが、仕事に適したモデルを使うべきだと語った。
「フロンティアではない問題にフロンティアモデルを使うな」とナデラは述べ、タスクに最適なモデルを自動で選択するよう設計されたマイクロソフト Copilotのオートモードを例に挙げた。「成果を得て、コストも適正に保てるよう、うまく組み合わせていく必要があります。価値を生まないことに突き進む競争であってはなりません」
ナデラはさらに、ソフトウェアプロジェクトを最新の状態に保つために、関連する職場のチャットをフォローできるツールを最近バイブコーディングで作成したと明かした。プロジェクトに関連する変更が社員間で議論されると、AIが計画を立て、更新を実施し、ナデラが会議やスレッドに参加しなくてもコードが正常に動作し続けるようにするものだ。
ナデラはマイクロソフトをAI時代に対応した組織へと刷新する取り組みを進めており、22万人規模の同社を、より小規模で機動力のある競合他社と渡り合える企業へと変革しようとしている。
2025年10月には、マイクロソフトのコマーシャル事業の新CEOを任命し、自身がより技術的な業務に集中できる体制を整えた。11月には、AI時代に向けた同社のビジネスモデルを再考するため、新たなAIアドバイザーを起用した。
ライブ収録の場で、共同ホストのケビン・ルース(Kevin Roose)はナデラに対し、『希少なグッズ』と称して『Microsoft Advanced AI Research』と書かれたTシャツを贈った。ルースによると、2023年にサム・アルトマンが一時解任され、マイクロソフトがOpenAI社員のための新たなAIラボ設立を準備していた際、あるOpenAI社員が作ったものだという。アルトマンは数日後に復帰し、ラボは結局設立されなかった。
ナデラは笑いながらTシャツを受け取った。