メモリ価格の高騰がエヌビディアの「次の大きな優位性」になり得る理由 | Business Insider Japan

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ビッグテックの動向

矢印エヌビディアCEOジェンスン・フアン氏エヌビディアCEOジェンスン・フアン氏。Chung Sung-Jun/Getty Images

メモリー価格の上昇がAIインフラのコストを押し上げており、エヌビディアの主要顧客は深刻な価格高騰に直面する可能性がある。

先月、メタCEOのマーク・ザッカーバーグ氏とマイクロソフトCFOのエイミー・フッド(Amy Hood)氏は、チップおよびデータセンター向けのメモリーコストの上昇を、AI投資拡大の主要因として挙げた。この急騰はメモリー株の急騰を後押しする一因ともなっている。

調査会社バーンスタインは今週、投資家向けのレポートの中で、エヌビディアの次世代AIシステムによってその影響がさらに顕著になる可能性があると指摘した。エヌビディアにとって、こうしたコスト上昇は大きな成長ドライバーになり得るという。

同社の試算によると、エヌビディアが近く投入するVera Rubin NVL72システム —— 高度なAIモデルのトレーニングと推論に使用されるものだ —— は、ラック1台あたり約910万ドル(約14億6000万円)になるという。

その価格の大部分をメモリーが占める。バーンスタインによると、Rubinが本格出荷される頃には高帯域幅メモリーの価格が3倍以上に上昇し、メモリーおよびストレージのコストはラック1台あたり320万ドル(約5億1000万円)—— 総コストの3分の1以上 —— に達するという。

これはエヌビディアの主要顧客にとって、より高額な請求につながる可能性がある。バーンスタインの試算では、1ギガワット規模のVera Rubinデータセンターの建設コストは約470億ドル(約7兆5300億円)に上り、前世代チップを使ったデータセンターの405億ドル(約6兆5000億円)を大きく上回るという。

コスト上昇はメモリーだけにとどまらない。バーンスタインはネットワーキング、冷却、電力供給のコストも上昇しており、価格高騰の一因となっていると指摘している。

バーンスタインは、AIシステムへの旺盛な需要と競合の少なさを背景に、エヌビディアはメモリーコストの上昇を顧客に転嫁できるだけの価格決定力を持っていると述べている。

「エヌビディアは何らかの動的価格設定メカニズムを持っている可能性が高く、このコスト増を利益率への打撃として吸収するのではなく、顧客に転嫁するだろうと考えている」と同社は記している。

エヌビディアCEOのジェンスン・フアンはかねてより、メモリー不足は「かなり長い年数」続く可能性があると警告している。

このレポートが発表される中、エヌビディアと韓国の半導体サプライヤーであるSKハイニックス(SK Hynix)は今週初め、Vera Rubinを含む将来のシステム向けに次世代メモリーを共同開発する複数年にわたるパートナーシップを発表した。SKハイニックスは5月下旬、時価総額が1兆ドルに達した。

エヌビディアはBusiness Insiderのコメント要請に対し、即座には回答しなかった。