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メタ、スマートグラス向け顔認識システムの関連コードを削除──『WIRED』報道の翌日に | WIRED.jp
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メタ、スマートグラス向け顔認識システムの関連コードを削除──『WIRED』報道の翌日に | WIRED.jp

  • 2026-06-09

メタ・プラットフォームズは6月5日(米国時間)、スマートグラス向けアプリ「Meta AI」から顔認識システム「NameTag」の関連コードを削除した。これは『WIRED』が前日の4日に、同システムの存在を報じた直後のことだった。

スマートグラス向けアプリ「Meta AI」の最新版では、メタが社内で「NameTag」と呼んでいた顔認識システムを支える未有効化のソフトウェアコンポーネントが削除されている。

『WIRED』の記事が公開された4日に配信されていたバージョンには、顔認識用であることが名前からわかる複数のコードライブラリが含まれていたが、5日に公開された最新版からはすべて取り除かれていた。

8日、メタのコミュニケーション担当バイスプレジデント、アンディ・ストーンは『WIRED』の取材に対し、同機能はあくまで試験的な検討段階にあるものだと説明。「現時点では、この機能についてどうするのか、あるいは何もしないのかも含めて、最終的な判断は下していません」と語った。

密かに組み込まれていた「NameTag」

『WIRED』は5日、独自の解析により、メタが「検討中」と説明してきたNameTagの主要部分をMeta AIアプリ内に密かに組み込んでいたと報じた。この機能は一般向けには公開されていないが、スマートグラスのカメラが捉えた顔を固有の生体認証データ「フェイスプリント」に変換し、利用者の端末内に保存された顔データベースと照合するよう設計されていた。

また『WIRED』は、このシステムが認識できなかった顔についても、顔画像の切り出しとインデックス化が行なわれたうえで、後の処理に備えて端末内のフォルダに保存される設計になっていた。

NameTagは、メタが2021年に終了したとしていた顔認識技術の流れをくむものといえる。当時同社は、写真への人物タグ付け機能を巡る長年の論争を受け、Facebook利用者のフェイスプリントを10億件以上削除すると発表していた。

メタはその後も顔認識技術を巡る訴訟対応に追われた。イリノイ州の利用者が起こした集団訴訟では6億5,000万ドル(約1,040億円)で和解し、2024年には利用者の生体情報を違法に収集したとの疑惑を受け、テキサス州との訴訟でも14億ドル(約2,240億円)の和解に応じている。

顔認識機能は実装段階だった?

NameTagの存在が最初に報じられたのは2月だった。『The New York Times』は、メタの内部文書を引用しながら、同社がスマートグラス向けの顔認識機能を開発しており、早ければ今年中の導入を検討していると伝えた。報道によると、ある社内メモには、プライバシーや市民的自由を擁護する団体の関心が別の問題へ向いている「流動的な政治状況」のなかで、この機能を投入する案が記されていた。

さらに先週『WIRED』は、メタが顔認識機能について「まだ最終的な判断はしていない」と公に説明する一方で、NameTagの主要な仕組みをMeta AIアプリにすでに組み込み、早ければ1月の時点で配布していたと報じた。

『WIRED』の解析によると、NameTagを支える3つのAIモデルもすでに利用者のスマートフォンへ配布されていた。ひとつは画像内の顔を検出し、ひとつは顔部分を切り出す。そして最後のひとつが、顔の特徴を生体認証データへ変換する役割を担っていたという。

また『WIRED』はその結果を外部のセキュリティ研究者ふたりと共有し、それぞれにアプリを解析してもらった。これにより、分析の主要な内容が再現されたとしている。

『WIRED』の報道後、ストーンはその内容を一蹴した。「その機能は存在しない」と述べ、そのためシステムの動作についての質問には答えられないと語った。

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