お金、お金、お金。
2026年6月7日、「数週間以内に、ChatGPTがオーバーホールされる」というニュースが流れました。オーバーホール(overhaul/徹底的に点検・整備する)という表現が用いられており、現状を改善するような大規模アップデートが入るとされています。
方向性としては「ChatGPTをAIチャットボットから、Claude Codeのようなより問題解決能力の高いAIエージェントツールに変える」といった感じかと思われます。
OpenAIは、昨年12月にはGeminiに押されて非常事態宣言を発令したり、今年3月には動画AI SNS「Sora」を閉鎖しています。余裕がないような印象を受けるニュースが多くなっていました。ChatGPTが“チャッピー”として安定して利用されている一方で、話題はClaude Codeに奪われている感もあります。
そういった閉塞感を吹き飛ばす、強力なアップデートを用意しているはずですが…それがコンシューマ的に歓迎できるものであるかは不透明です。
「ChatGPTの収益性を示す」のが目的
TechCrunchは「OpenAIは上場の準備中。改修の目的は、ビジネスユース向けAIツールとして存在感を放ち続けるAnthropic社のClaude Codeに対しても競争力があり、収益性があることを示すこと」と整理しています。
昨今、OpenAIで収益的に好調なのは「Codex」というAIアプリです。CodexはClaude Codeと同じ「AIコーディングエージェント」に分類できますが、Financial Timesによると利用者数は週間500万人以上、ローンチ時の6倍という急成長を遂げているそうです。
自分は以前からCodexを利用しており、非常に強力なAIツールだと感じています。課金前提のアプリな反面、プログラミングに詳しくない自分でも相応のアプリを開発できました(詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
できるのも「質問への回答」ではなく「業務の処理」というレベル感です。ChatGPTでできることはほぼすべてできますので、「次世代型ChatGPT」といっていいかも。OpenAI社員が「チャットは死んだ」とまで述べているという情報までありますが、個人的に納得ではあります。
OpenAIの売り上げの40%は法人顧客200万人が占めているそうですが、その多くはCodexを利用しているのではないかと思われます。
UIはもちろん、機能面も再設計される
Codex(Macアプリ版)の現行UIはChatGPTと大差なし。チャット欄があり、プロンプトを入れて使うが、異なるのはAIが何をするか。ChatGPTでは質問への回答が中心だったが、Codexは「タスク」を処理する。たとえば、YouTube動画を解析してスクリーンショットを保存し、それを入れ込んだ文章を作成する、といったこともできる。最終成果物を直接生成できるかはユーザーの仕事の性質に依存するが、複数の処理を組み合わせた複合的なタスクを完遂できる。画像生成・音声の書き起こしなども可能Image: かみやまたくみ
気になるのは「どこがどう変わるか?」ですが、公式な発表があったわけではありませんから、出ている情報は漠然としています。
・ChatGPT(モバイルアプリ版・ブラウザ版)のUIが再設計される
・Codexの重要性が上がる
・新しいコーディングツール・画像生成機能が追加される
・ChatGPTアプリも新しいものが追加され、それらを提供するパートナー企業のサービスへの誘導を行う機能も追加される
UIの根本(チャット欄があり入力するとAIの応答が表示される)は変わらないと思われるので、内部の仕様やモデルの性能、メニュー内容などが主に調整され、Codexに近づくのかもしれません。デザイン面にも手が入るかもしれませんね。
いちばん気になるのは、課金にどう誘導してくるかです。話の流れ的にChatGPT経由でCodexユーザーを獲得したいと思われますが、ChatGPTとCodexの線引きはどうなるのか? どの程度の機能が一般開放され、どういった機能が課金機能になるのでしょう?

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Source: Reuters, Fortune, TechCrunch