2026年06月05日 12時20分
AI

OpenAIがChatGPTのメモリ機能のアップデートを発表しました。新たなメモリ機能は「Dreaming V3」と呼ばれており、ユーザーが明示的に記憶を指示せずともチャット履歴から自動的に判断してメモリを蓄積してくれます。さらに、メモリの要点をまとめた画面から内容を編集することも可能となりました。
Dreaming: Better memory for a more helpful ChatGPT | OpenAI
https://openai.com/index/chatgpt-memory-dreaming/
メモリはChatGPTに「自分は○○に住んでいる」とか「自分は○○が好きである」といった内容を記憶させることでチャットの応答内容を各ユーザーの状況や好みに沿ったものへカスタムできる機能です。2024年にメモリが登場した際には「○○ということを覚えておいて」といったように明示的に記憶を指示する必要がありましたが、2025年には有料プランユーザー向けに「記憶を指示せずとも会話履歴を自動分析してメモリを作成する機能」の提供が始まりました。
ChatGPTのメモリ機能が大幅に強化されて過去のすべての会話を参照可能に – GIGAZINE

新たに発表されたDreaming V3ではメモリの管理能力が大幅に強化されました。例えばDreaming V3適用前の会話では「マクロレンズのオススメは?」というユーザーの質問に対して「おすすめレンズはカメラの種類によって異なる」といったように回答されますが、Dreaming V3適用後は過去の会話履歴から「ユーザーは○○社のカメラを持っている」ということを自動的にメモリに記録し、ユーザーのカメラに合わせたオススメレンズを回答してくれるようになります。
OpenAIは「2024年のメモリシステム:Saved memories」「2025年のメモリシステム:Saved memories + Dreaming V0」「2026年のメモリシステム:Dreaming V3」で記憶に関するタスクの成功率を比較した結果を公開しています。「ユーザーに関する事実情報を想起する必要があるタスク」の成功率を示したグラフが以下。2024年時点での成功率は41.5%でしたが、Dreaming V3を導入した2026年の成功率は82.8%に向上しました。

「ユーザーがベジタリアンである場合、食事に関する質問でベジタリアン向けの回答を出力する」といった「ユーザーの好みに合わせる必要があるタスク」の成功率は以下。Dreaming V3の導入によって2026年の成功率は71.3%に達しています。

メモリは時間の経過とともに変化が求められることもあります。例えば、「月末にシンガポールに旅行に行く」というメモリを記録した場合、旅行終了後にメモリを更新しないと「シンガポール旅行が終わった後もシンガポール観光に関するオススメ情報をいつまでも出力してくる」という状況に陥ってしまいます。Dreaming V3では時間の経過に合わせてメモリを更新する能力も向上しており、「時間の経過とともに正しい状態を維持する」というタスクの成功率は75.1%にまで向上しました。

さらに、Dreaming V3ではメモリの要約を表示する「Memory summary」という管理画面が追加され、管理画面からメモリの一部を修正したり忘れさせたりできるようになりました。

Dreaming V3はアメリカのPlusプランとProプランの加入者向けにリリースされており、無料プランやGoプランや他の地域には今後数週間かけてロールアウトされる予定です。また、「明示的に記憶を指示せずとも過去のチャット履歴から自動的にメモリを作る機能」のサーバー負荷を5分の1に抑えられたことを受けて、同機能が無料プランにも展開されることが発表されています。
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