「Gemini Spark」とは?新しいAIエージェントは若者の仕事を奪う?安野貴博氏「総合的に見てチャンスは増えており、面白い時代が来ている」

1

 先日、アメリカのグーグルはAIを使った新サービス「Gemini Spark(ジェミニ・スパーク)」を発表した。特徴は複数のサイトから情報を集めて、比較した上で予約を完了させたり、パソコンやスマートフォンを閉じている間もバックグラウンドで作業を続けられるというもの。

【映像】「カテキョお願いします」高市総理が安野氏に直談判する様子(実際の映像)

 AIに任せきりにできて便利な反面、Xでは「サイトなどの情報を渡すから情報漏洩が怖い」「とうとうAIに仕事が奪われる…?」などの懸念の声があがっている。果たして、AIに任せすぎることのリスクはあるのか。『ABEMA Prime』では、チームみらいの安野貴博党首に話を聞いた。

■総理へのカテキョ打診とAIエージェントのポテンシャル

安野氏

 5月20日に行われた党首討論では、高市総理から「(AIについての)カテキョ、ぜひお願いいたします」と言われた安野氏だが、実際に何を教えたいか。「総理は、検索と翻訳に活用しているという話だったが、実はAIができることはもう少し幅広い。最近ではジェミニ・スパークの話もあるが、AIエージェントという形で自律的に様々な仕事をしてくれるポテンシャルもある。どこまでできるのかという肌感を持っているか、持っていないかで、いろんな未来の方向性が変わる」と答えた。

 具体的に知ってほしいAIの機能については、「Chat GPTやジェミニを質問に回答してくれるものだという感覚を持つ方もいるが、今は指令を受けて自分で様々な作業をしてくれる。プログラミングをしたり、ウェブサイトで何かを予約してくれたりする作業がレベル2である」と説明。さらに、AIが働きやすい職場を整えることで、「指示を出さずとも自律的に仕事をこなすレベル3の段階も始まっている」と続けた。

 安野氏のチームでは、AIエージェント『みらいいぬ』が毎朝タスクを読み込み、「今日あなた、これとこれとこれをやってください」「これは昨日期限切れだからやばいよ」といったアラートを上げるマネージャーのような役割を担っているという。

■新サービス「ジェミニ・スパーク」とクラウド化

 新しく発表されたAIエージェント「ジェミニ・スパーク」については、「今までのAIエージェントは自分のパソコンの上で動かすことが多く、パソコンをつけっぱなしにしておく必要があった。しかし、これからはクラウド上に仮想のパソコンがたくさん置いてあり、そこでずっと作業をしてくれるようになる」と解説。

 クラウド化のメリットとして、「パソコンのスペックを気にせず同時並行で多くのプログラムを動かせる点や、万が一ファイルを誤消去しても元のファイルが保護されているため、失敗を恐れずにAIを長時間働かせられる」との安全性を挙げた。

 グーグルの強みについては、「デフォルトでgmailやドキュメント、スプレッドシートなどと連携させながら動けるのは、明らかに大きなメリットである」と語った。

■AI普及が若者の仕事に与える影響

 米スタンフォード大学の調査では、22歳から25歳の若者の仕事が3年でおよそ1割減少し、就職難につながっているという指摘も出ている。この危機感について、「日本は深刻な人手不足であり、今後も労働人口が減少していくため、アメリカや中国とは置かれている状況が異なる。効率化が進むからといって、すぐに日本でも同様の就職難が起きるかどうかは慎重に見ていく必要がある」との考えを示した。

 今後の見通しについては、「短期的に日本ではエンジニアの需要が増える方向に行くだろう。ただし、長期的な視点で見ると、徐々に減っていくだろう」と推測する。

 目まぐるしく変化する時代への向き合い方として、「若者の仕事が一部なくなりつつある一方で、AIネイティブとして活躍している若者もたくさんいる。チャンスの絶対量自体は増えている。今までであれば、アニメを作るにしても大きな資金が必要だったが、今では小規模なインディーズスタジオでも素晴らしい作品を作れる時代になっている。総合的に見てチャンスは増えており、面白い時代が来ている」とした。

(『ABEMA Prime』より)