「ChatGPTにメールを書かせるとペットボトル1本分の水を消費」は本当か?AIデータセンター批判の落とし穴 水消費の97%は発電所由来、ビットコインにも向かう環境批判の構造を冷静に読み解く(1/4) | JBpress (ジェイビープレス)

ビットコイン研究所リポート

水消費の97%は発電所由来、ビットコインにも向かう環境批判の構造を冷静に読み解く

AIデータセンターには電力と水の大量消費という批判がつきまとう(写真:ロイター/アフロ)

「ChatGPTにメールを1通書かせるたびに、ペットボトル1本分の水が消費される」

 こうした言説がSNSやメディアで広まっています。日本でも政府・民間あわせて数兆円規模のAI関連データセンター投資が進む中、電力消費に続いて「水資源の浪費」という批判が新たに加わっているのが現状です。

 もっとも、改めて考えると、データセンターが水を使うというのは一体どういう状況を指しているのか、よくわからない面もあります。さまざまなデータがある中で、私たちは数字をどう受け取るべきかを整理したいと思います。

「水2000L」はどこで消費されたのか?

 結論から言えば、よく引用される数字の大部分は実態を正確に反映していません。

 問題の根幹にあるのは「ウォーターフットプリント」という概念です。製品やサービスのライフサイクル全体を通じて、どれだけの水資源が使われたかを定量化しようとする試みです。

 二酸化炭素の排出量を同じように定量化する「カーボンフットプリント」をご存じの方も多いと思いますが、その考え方を水に適用したものがウォーターフットプリントです。

 環境省はその算出事例を公表しており、「ハンバーガー1個の生産に2000リットルの水が必要」という言説も、同じ考え方から生まれた数字です。