GitHub、AIエージェントネイティブなデスクトップアプリケーション「GitHub Copilotアプリ」を発表 – クラウド Watch

 米GitHubは現地時間2日、Microsoftの開発者向け年次イベント「Microsoft Build」で、AIエージェントネイティブなデスクトップ体験を提供する「GitHub Copilotアプリ」の詳細を発表した。

 新しいGitHub Copilotアプリは、GitHub上に構築されたAIエージェントネイティブなデスクトップアプリケーション。単一の「My Work」ビューから、アクティブなセッション、Issue、プルリクエスト、バックグラウンドで実行される自動化処理など、接続されたリポジトリ全体の進行中の作業を一元的に確認できる。GitHub Copilotアプリは現在、既存のGitHub Copilot Pro、Pro+、Business、Enterpriseユーザー向けにテクニカルプレビューとして提供されている。

 各AIエージェントセッションは独立したブランチのコピーであるgit worktree上で動作するため、複数のAIエージェントが並行して作業を行っても互いに干渉することなく作業できる。アプリがすべてのworktreeを管理するため、手動セットアップもクリーンアップもブランチの管理も不要。プロンプトからでもInboxのIssueからでも始められ、GitHub Copilotは接続済みのリポジトリの既存のIssueやプルリクエストから必要なコンテキストを取得し、開発作業を支援する。

 Agent Merge機能により、プルリクエストのレビュー、チェック、マージまで一貫してサポートする。CIを監視し、必要なレビューを追跡して、失敗したチェックに対応し、すべての条件が満たされるまで待機する。開発者は、GitHub Copilotが、CIをグリーンに戻す、フィードバックに対応する、または条件が満たされたときにマージするといった自動化をどこまで行うべきかを選択できる。自動化の範囲と最終的なリリースの判断は、開発者が実施する。

 また、GitHubは、GitHub CopilotアプリにCanvasを導入した。Canvasは、人間とAIエージェントが共同で利用する双方向の作業サーフェスで、プラン、プルリクエスト、ブラウザセッション、ターミナル、デプロイ、ダッシュボード、ワークフローの状態などを可視化する。AIエージェントは作業の進行に応じてCanvasを更新し、開発者は同一のサーフェス上で作業の確認、並べ替え、編集、承認、方針転換などを行える。

 GitHub Copilotは、ローカルおよびクラウドのサンドボックス環境を提供し、AIエージェントが安全にコード実行、テスト、検証を行える隔離された環境を提供する。ローカルマシンまたはクラウドなどGitHub Copilotの実行環境を選択することで、セキュリティとエンタープライズポリシーの適用を優先しながら、ローカルリソースの制約なしにAIエージェント主導のワークフローを実現できる。

 ローカルサンドボックスでは、GitHub Copilotはユーザーのマシン上にある独立した環境で直接実行される。ファイルシステム、ネットワーク接続、システム機能へのアクセスは制限されており、ローカルサンドボックスポリシーは一元的に設定・適用できる。

 クラウドでは、各サンドボックスはGitHubがホストする完全に独立した一時的なLinux環境で実行される。Organizationは独自のポリシーを定義できる。クラウドからは、あらゆる場所、いずれのデバイスからでも、リモートコントロールでGitHub Copilotセッションを引き継げる。

 GitHub Copilotコードレビューは、適応型のAIエージェントシステムがノイズをフィルタリングすることで、開発者がコードレビュー中に最も重要な作業へ集中できるようにする。

 開発者は、カスタムエージェントスキル、MCPサーバー接続、設定可能なActionsワークフローを通じて、GitHub Copilotを拡張することで、すべてのレビューに独自の基準、内部システム、エンジニアリングコンテキストを反映できる。

 さらに、GitHub Copilotコードレビューに新たにmediumティアレビューが追加された。これにより、プルリクエストをより高精度な推論モデルを活用したレビューが可能となり、レビューの精度とリコールを向上させる。管理者はリポジトリごとに「low」または「medium」のガイドラインを設定でき、リスクの低いコードには軽量でコスト効率の高いモデルを、影響の大きいリポジトリにはより強力なモデルを割り当てられる。

 「/security-review」スキルは、セキュリティに特化した評価のための専用パスをGitHub Copilotに提供する。「/rubberduck」スキルは現在一般提供(GA)となり、複数のモデルファミリーを使用して実装を批評し、新しい問題を発見できる。

 Azure DevOpsで作業している場合も、GitHub Copilotコードレビューをネイティブに使用できるようになった。ワンクリックレビュー、インラインコメント、コミット可能な修正提案といった使い慣れた機能はそのままに、管理者は任意のリポジトリでコードレビューを有効化できる。

 GitHubは、GitHub Copilot SDKの一般提供開始も発表した。Node.js/TypeScript、Python、Go、.NET、Rust、Javaに対応し、GitHub Copilotアプリを支えるエージェントランタイムを開発者や企業に提供する。これにより、チームが社内コード分析ツール、カスタムリリースノートジェネレーター、またはサポートワークフローに埋め込まれたAIエージェントを必要とする場合も、独自のスタックを一から構築することなく、同一の基盤上で開発できる。

 また、ターミナルで作業することを好む開発者向けに、GitHub Copilot CLIには新設計のインターフェイス、音声入力、スケジュールされたタスクが追加された。GitHub Copilot CLIは、/experimentalモードで再設計されたTUIを備え、ターミナルからプルリクエスト、Issue、Gistへタブ形式でアクセスできる。音声モードはデバイス上の音声テキスト変換を使用するため、音声データがマシンの外に出ることはない。「/every」は、定期的なプロンプトとバックグラウンドタスクをスケジュールする。

 クラウドオートメーションにより、AIエージェントはスケジュールに沿って実行し、GitHubイベントに応答し、Issueを作成し、コメントを残すことができる。デフォルトでは、クラウドエージェントは書き込みアクションのたびに許可を求め、信頼関係が確立されたらオートパイロットに切り替える。

 パートナーが構築したAIエージェントアプリは、タスクの自動化、コード生成、コンテキスト分析、アクションの実行をサポートするためにGitHub Copilotと統合されている。開発者は、ワークフローに合った新しいAIエージェントにIssueをアサインすることで、すぐにGitHubを離れることなく、お気に入りのツールを使用できる。パートナーにはLaunchDarkly、Bright、Amplitude、Sonar、Endor Labs、Octopus Deploy、Packfiles、PagerDuty、Miroが含まれる。また、自社のAIエージェントアプリをGitHubに持ち込めるよう、ウェイトリストも用意されている。

 GitHubは、ソフトウェア開発においては、生産性の向上とともに、品質の確保、適切な判断、検証、説明責任がこれまで以上に重要になっていると説明。GitHub Copilotアプリ、サンドボックス、コードレビュー、自動化機能、コンテキスト管理機能、およびパートナーエコシステムを統合することで、AIエージェントがより多くの作業を担いながら、開発者が品質、ポリシー、リリースに関する最終的な管理責任を維持できる環境を提供するとしている。