「ドイツ赤軍」の元メンバーとみられる女に禁錮13年、30年近く逃亡生活 – CNN.co.jp

(CNN) ドイツの裁判所はこのほど、左翼過激派組織「ドイツ赤軍(RAF)」の元メンバーとみられ、一時は欧州の最重要女指名手配犯の1人に数えられていたダニエラ・クレッテ被告(67)に禁錮13年を言い渡した。逃亡中の罪に刑を科した。

ニーダーザクセン州フェルデンの地方裁判所はクレッテ被告に対し、1999年から2016年にかけて犯した強盗致傷や恐喝、武器関連の違反行為など複数の罪で有罪を言い渡した。一連の犯罪はドイツ赤軍の正式解散後、被告が当局から逃亡していた時期に発生した。

クレッテ被告は共犯者とみられる人物2人と犯行に及んだと考えられている。この2人もドイツ赤軍の元メンバーで、今なお逃亡中。

ドイツの放送局ドイチェ・ベレは、評決言い渡しの際、法廷内の傍聴人の一部から「ダニエラに自由を」という怒りの声が上がったと報じた。クレッテ被告は国内の極左勢力の一部から支持されているという。

クレッテ被告はドイツ赤軍在籍中に犯したとされる罪についてはまだ裁判も判決も受けておらず、別件として扱われる見通しだ。被告はドイツ赤軍のメンバーだったことを明確には認めていない。

評決が言い渡された後、警察や司法の車列が裁判所を後にする様子/Focke Strangmann/AFP/Getty Images
評決が言い渡された後、警察や司法の車列が裁判所を後にする様子/Focke Strangmann/AFP/Getty Images

「バーダー・マインホフ・グループ」とも呼ばれるドイツ赤軍は1960年代後半の西ドイツで、過激化した左翼学生運動から派生した。資本主義体制や「西側帝国主義」を解体する目標を掲げ、70年代から80年代にかけて爆破や拉致、銃撃といった凶悪犯罪に及んだ。

標的となったのは西ドイツの政治家や銀行、軍、企業界の有力者で、ドレスナー銀行の頭取や連邦検事を含む34人が殺害された。

クレッテ被告は欧州刑事警察機構(ユーロポール)の最重要指名手配リストで「危険」と指定された唯一の女性でありながら、生涯のほぼ半分の期間、当局の追跡を巧みに逃れ続けた。

逃亡生活は30年近く続いたが、24年2月、首都ベルリンの居場所を突き止められ逮捕された。クレッテ被告はそこで「クラウディア・イボンヌ」という偽名を使い、何年もの間、一見ごく普通の生活を送っていた。