ニュータニックスCEOが語る「AIファクトリーへの貢献」の中身とは – ZDNET Japan

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉を幾つか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、Nutanix プレジデント 兼 CEOのRajiv Ramaswami氏と、富士通 富士通研究所 フィジカルAI研究所 所長の鈴木源太氏の「明言」を紹介する。

「先進のAIファクトリーの機能をターンキー型で提供したい」
(Nutanix プレジデント 兼 CEOのRajiv Ramaswami氏)

Nutanix プレジデント 兼 CEOのRajiv Ramaswami氏
Nutanix プレジデント 兼 CEOのRajiv Ramaswami氏

 米Nutanixプレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)のRajiv Ramaswami(ラジブ・ラマスワミ)氏は、同社の日本法人ニュータニックス・ジャパンが先頃開いたCEO来日会見で、上記のように述べた。先進のAIファクトリーは複雑性も高まっているが、その機能をターンキー型で提供したいという姿勢にNutanixらしさを感じたので、明言として取り上げた。

 2009年創業のNutanixは、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)分野の草分けとしてハードウェアも手掛けてきた経緯があるが、元来ソフトウェアメーカーを指向していた。今ではHCIの管理ソフトウェアを進化させたハイブリッド・マルチクラウド構築・運用プラットフォーム「Nutanix Cloud Platform」を中心にビジネスを展開し、さらにその上でのAI活用にも注力している。

 Ramaswami氏はNutanix Cloud Platformについて、図1にあるように5つの機能を兼ね備えた「幅広い顧客ニーズに対応する単一のプラットフォーム」であることを強調した。

(図1)Nutanix Cloud Platformの特徴(出典:ニュータニックス・ジャパンの会見資料)
(図1)Nutanix Cloud Platformの特徴(出典:ニュータニックス・ジャパンの会見資料)

 同氏は会見で、Nutanixが4月上旬に米国シカゴで開催した年次イベント「.NEXT 2026」で新たに発表したソリューションや事業戦略について説明した。その内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは同氏の明言に注目したい。

 AIファクトリーとは、膨大なデータの取り込みから、学習・分析・推論を行って製品やサービスにAIを活用するまでのAIライフサイクル全般を支援し、データから価値を生み出すために設計された仮想インフラシステムのことを指す。イメージはその名の通り「AI工場」で、今ではデータセンターの一部がどんどんAIファクトリー化している。

 Ramaswami氏はこのAIファクトリーを実現する中核となるソフトウェア「Nutanix Agentic AI」を3月に発表した。同氏はこのソフトウェアについて「企業がAIファクトリーを安全かつ効率的に構築、運用、統制するためのソリューション」と説明し、これによって「先進のAIファクトリーの機能をターンキー型で提供したい」と述べた(図2)。

(図2)Nutanix Agentic AIの概要(出典:ニュータニックス・ジャパンの会見資料)
(図2)Nutanix Agentic AIの概要(出典:ニュータニックス・ジャパンの会見資料)

 同氏は「ターンキー型」という言葉を明言に取り上げた以外にも幾度か象徴的な表現として使っていたのが印象に残った。HCIからスタートしたNutanixらしい表現だと感じた。

 さらに、ターンキー型と聞いて筆者の頭に浮かんできたのは、「装置」という言葉だ。なぜ浮かんできたかというと、システムインテグレーション(SI)をはじめとしたITサービスが従来の個別受託型からサービス価値提供型へとビジネス形態の転換に迫られている中で、それはすなわち「組立加工産業」から「装置産業」への変化であり、ビジネスモデルの転換を意味すると、このところ考え続けてきたからだ。もっと端的に言えば、IT産業自体が装置化しつつあるということだ。

 考えようによっては、Nutanixはこの装置化をいち早く進めてきたとも言えるのではないか。そして、その装置はAIによって今後も進化していくだろう。どのように進化していくか、注目していきたい。

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