「Unity AI」オープンベータ開始 エディターに統合されたAIアシスタント、AIモデルをUnityに接続するAIゲートウェイ、MCPサーバから構成

Unity Technologies社は5月5日(火)、Unity 6以降を対象としたゲーム開発を支援するAI機能群「Unity AI」のオープンベータ版をリリースした。エディターに統合されたエージェント機能を中心に、サードパーティ製のAIツールを接続できる拡張機構、外部の開発環境からエディタを直接制御する機能などを備える。Unity Pro以上の上位ライセンス契約者は追加費用なく既存のシート内で利用可能で、Personal版ユーザーにも14日間の無料トライアルが用意される。

ワークフローに特化したエージェントと「プランモード」の実装

▲Unity AI Open Beta: Introduction

「Unity AI」には、Unity独自のワークフローに最適化されたプロジェクト内蔵型のアシスタント機能が内蔵される。一問一答を行うモードなどに加え、今回新たに「プランモード」を搭載。開発者の漠然としたアイデアから、明確な実装計画を立案する。長大なゲームの仕様や世界観をまとめた設計ドキュメントを的確に解釈し、作業工程のスキップや不完全な完了を防ぐことで、大規模な実装を破綻なく最後まで遂行するという。

FigmaからのUI自動構築

フロントエンドやUI開発においては、UIデザインツールの「Figma」と直接連携する機能を備える。開発者がFigmaプロジェクトのリンクを共有するだけで、アシスタントが必要な視覚的アセットを取り込み、レイアウトの構造を解釈する。そして単一の対話の中で、UnityのUI ToolkitまたはuGUIのコードを生成し、アセットの接続までを完了させる。手動での画像の書き出しや、ピクセル単位での余白の推測といった煩雑な作業を排除し、プレイ可能なUIを素早く自動生成できる。

外部LLMやIDEと連携するAI GatewayとMCPサーバ

外部のAIツール群をUnity環境に統合することもできる。「AI Gateway」機能では、自身が契約している外部LLMのAPIキーを持ち込み、Unityのエージェントとして機能させることが可能。さらに、MCPサーバがサポートされ、使い慣れたIDEや外部LLMアプリケーションからUnityエディターを直接制御し、エディター上のタスクを外部からスクリプト化して自動化するといった、高度なパイプライン構築を実現できる。

アセット生成機能と生成データの監査システム

シーン構築や環境のセットアップ作業については、ジェネレータ機能により、マテリアル、環境音、キューブマップ、そして2Dおよび3Dアセットのプレースホルダを自動生成できる。また、リファレンス画像をエディターに読み込ませるだけで、プリミティブや生成アセットを用いてシーンを自動的にレイアウト可能。AIが生成したアセットには自動的にタグが付与される仕様となっており、プロジェクトの最終段階でアセットの差し替えが行われていない素材のチェックを行うなど、実務作業上の重要なフローに役立てることができる。

プロファイラ分析による最適化と安全なデグレ防止機構

TA向けの高度なデバッグ支援機能も搭載。UnityのProfilerで取得したキャプチャデータをAIが直接分析し、処理のボトルネックを特定して最適化案を提示したり、Animation State MachineやBehavior Treeなど、複雑なロジックの構築・トラブルシューティングにも対応する。AIがコードに変更を加えた際は、エディター上で事前に結果を検証し、予期せぬ不具合や他システムへの悪影響を検知して警告する。また、問題が生じた場合に備え、コードとアセットの両方を安全な状態へ戻せるチェックポイントによるロールバック機構が備わっている。

■Unity AI公式ページ
https://unity.com/features/ai

■Unity AI’s Open Beta now live for Unity 6!(Unity Discussions)
https://discussions.unity.com/t/unity-ai-s-open-beta-now-live-for-unity-6/1718560

CGWORLD関連情報

●Unity上で動作する照明制御システム「Art-Net DMX Lighting for Unity」リリース オープンソース、商用利用可

Oshino氏が、Unity上で動作する照明制御システム「Art-Net DMX Lighting for Unity」をGitHubで公開。本システムは、実際の舞台照明などで用いられる標準的な通信規格のDMX信号を、ネットワーク経由で送受信するプロトコルのArt-Netを介してUnityで受信し、バーチャル空間内の照明をリアルタイムに制御できるオープンソースのプロジェクト。ソースコードおよびUnityアセットは商用利用も含めて自由に使用・改変ができるMITライセンスで提供されている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-Art-NetDMX.html

●コーディング不要の産業向け3Dアプリケーション制作ツール「Unity Studio」リリース! Webブラウザで迅速にプロトタイプやシミュレーションアプリを制作・共有

Unity Technologiesがコーディングや専門知識を必要とせずにインタラクティブな3Dアプリケーションの作成と共有が行えるWebベースのエディタ「Unity Studio」を一般公開。産業分野における3Dデータ活用のハードルを下げることを目的とし、専用ツールのインストールが不要な点が特徴となる。サービスはサブスクリプションで提供され、1シート年間799ドル(約127,600円)。30日間の無料トライアルが用意されている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-UnityStudio.html

●はむんちゅ氏、「ふぇいとらでき~る」リリース! VRChat向けアバターのフェイストラッキング設定を自動かつ非破壊でサポートするUnityエディタ拡張

はむんちゅ氏がVRChat向けアバターのフェイストラッキング設定を自動かつ非破壊で導入できるUnityエディタ拡張ツール「ふぇいとらでき~る」をBOOTHでリリース。アバターを読み込ませるだけで複雑な設定を自動構築でき、追加のアドオンは不要。価格は3,500円で、生成した設定データの商用利用が可能となっている。必要環境はUnity 2022.3.22f1、VRCSDK3 (Avatars) 3.10.1、Modular Avatar 1.16.2、NDMF 2.3.2。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-FaceTra.html