セールスフォースのマーク・ベニオフCEOは、AIコーディングエージェントによって、自社に「前例のないレベル」の生産性向上がもたらされたと語った。Stefan Wermuth/Bloomberg via Getty Images
セールスフォースのマーク・ベニオフCEOはAIコーディングエージェントの熱狂に全面的に乗っており、自社のために巨額の投資を惜しまない構えだ。
15日に配信されたポッドキャスト番組「All-In Podcast」のエピソードの中で同氏は、同社が今年アンソロピックのトークン利用に3億ドル(約470億円)を費やす見込みであると言及した。
トークンとは、ユーザーが入力し、AIモデルが処理する情報単位(単語の断片など)のことだ。AI企業は、このトークンの使用量を追跡することで、個人ユーザーや大規模組織への課金を行っている。
ベニオフ氏は「これらのコーディングエージェントは素晴らしい。アンソロピックも素晴らしい」と語った。「今年、セールスフォースではアンソロピック(のトークン)をおそらく3億ドル分使うことになるでしょう。コーディングです。あらゆるものを、より安価に開発できるようになります」
またベニオフ氏は同番組内で、AIエージェントが自社に「前例のない」レベルの効率化をもたらしたと説明し、サービス、サポート、流通(チャネル)、マーケティングなどの分野を例に挙げた。
昨年8月、同CEOはAIエージェントの活用により、サポート部門のスタッフを9,000人から5,000人に削減できたと発表している。
コーディングエージェントによる生産性の向上を目の当たりにしたベニオフ氏は、セールスフォースが2021年から所有する生産性プラットフォーム「Slack」においても、コーディングをより簡単にする方法を開発中であることを番組内で明かした。
同氏は「私たちは、誰もがもっと手軽にコードを書けるようにする技術に、Slackの内部で取り組んでいます」と述べた。
「Slackとコードに関しては、まだお話しできないクールな仕掛けを近々目にすることになるでしょう。ですが、コーディングが新たな局面(時代)に入ったことは間違いありません」
ベニオフ氏は、今年アンソロピックに3億ドルを投じる見込みであるとしつつも、社内の従業員が使用するすべてのトークンを、アンソロピックの「Claude(クロード)」のような最高峰のフロンティアモデルに送る必要はないと考えている。
同CEOは将来的に、どのトークン入力をアンソロピックに送信し、どの入力であれば小規模モデルで十分事足りるかを判別する「中間レイヤー」が必要になると提唱した。