5月20日、天安門広場で行われた歓迎式典に、習近平主席と並んで出席したプーチン大統領(写真:ZUMA Press/アフロ)
[ロンドン発]ウラジーミル・プーチン露大統領の訪中(5月19、20日)について、オスロ国際平和研究所(PRIO)のパベル・K・バエフ上級研究員は米ジェームズタウン財団ユーラシア・デーリー・モニターに寄稿(5月18日付)し「成果は乏しいだろう」と指摘している。
ウクライナの激しい抵抗と反撃で崩壊したプーチン氏の野望
プーチン氏の訪中は25回目。プーチン氏と中国の習近平国家主席は40回以上会談し、習氏が西側首脳と会談した回数をはるかに上回る。プーチン氏は2国間貿易が急増し、決済がドルではなくルーブルと人民元で行われるなど中国との関係が「前例のないレベル」に達したと胸を張った。
ドナルド・トランプ米大統領の訪中(5月13~15日)は米中緊張を和らげた。「プーチン訪中の時期と規模はロシアの地政学的地位の低下を浮き彫りにし、ロシアが対等な戦略的大国ではなく中国の従属的な下位パートナーになったとの認識を強めた」(バエフ氏)という。
ウクライナ戦争を通じて大国の地位を世界に誇示するプーチン氏の野望はウクライナの激しい抵抗と反撃に遭い、無残に崩壊した。戦場での損失拡大、ウクライナ軍ドローン(無人機)によるロシア国内への攻撃、戦争経済の限界はプーチン氏の苦悩を深め、ロシアを孤立させている。