セールスフォース・ジャパンは、「Slack」の新機能「AIスキル」「ディープリサーチ」「Salesforce Actions」「メモリ機能」を日本で提供開始する。Slackbotが定型業務の効率化や、高度なリサーチ、CRM連携などをAIエージェントとして支援する機能で、SlackのBusiness PlusとEnterprise Plusの各プランで利用できる。
【この記事に関する別の画像を見る】
「AIスキル」は、チームの定型業務を、一度定義するだけで何度でも再現できる業務テンプレート。キャンペーンブリーフやパイプラインサマリー、インシデントレポートなど、毎回同じ品質・フォーマットが求められる業務を繰り返し実行できる。日常業務のパターンからテンプレートを自動提案したり、ゼロから構築することも可能。作成後も業務の変化に応じて改善案を自動提案し、修正できる。
「Salesforce Actions」は、Slack上からSalesforceのCRMデータを直接作成・更新・編集できる機能。従来、顧客情報や商談データの更新にはSalesforceへの画面遷移が必要だったが、Salesforce Actionsでは、ユーザーはSlackbotに言葉で依頼するだけで、商談ステータスの更新、取引先情報の編集、活動履歴の記録などをSlack上でシームレスに実行できるようになる。
さらに、Slackbotが更新内容をドラフト形式で提示。ユーザーが確認・承認したうえで反映されるため、入力ミスや誤操作を抑えられるという。
「メモリ機能」は、SlackbotがユーザーやチームのSlack上での行動履歴・会話・習慣・好みを継続的に学習し、パーソナライズされた対応を可能とするもの。ユーザーの業務スタイルや過去のやり取りに基づいて応答の精度と関連性が高まる。なお、Slackbotのメモリデータは管理者には公開されず、ユーザー個人のプライバシーは保護される。
AIスキル、Salesforce Actions、メモリ機能は、5月から提供している。
「Slackbot Charts」は5月中に提供開始予定。Slackbot上での会話を通じて、データの可視化(グラフ・チャート)をSlack内で直接生成・表示できる。外部のBIツールや分析ダッシュボードを開くことなく、自然言語でデータの傾向や比較を即座にビジュアル化できる。営業・ マーケティング・経営管理など、データに基づく意思決定を日常的に行なう職種向けの機能としている。
「Today View」はオープンベータで提供中の機能。AIがユーザーごとに生成する「パーソナライズド・ランディングページ」となり、1日の優先事項、カレンダー、アクションアイテムを一元的に表示し、Slack全体の活動や、接続アプリから生成されたAIによる優先度ランキングを起点に、本日取り組むべき事柄を一覧で確認できる。
優先事項への対応・フォローアップの作成・会議の準備まで一気通貫でサポートする「一日のコマンドセンター」と位置づけている。
また、2026年夏以降にもSlackbotでは多くの機能追加を予定している。
Agent Orchestrationは、エージェントが多様化する中で、“選べない”という課題に対応するもの。組織内で稼働する複数のAIエージェントを横断的に連携・調整し、業務実行を支援するもので、ユーザーがSlackbotに自然な言葉で依頼すると、目的に応じたAIエージェントが自動的に呼び出され、必要なタスクが適切にオーケストレーションされる。
ユーザーは背後のシステムやAIエージェントを意識することなく、Slack上で情報収集や業務実行、意思決定までをシームレスに進行できるようになる。まずAgentforceとの連携から開始し、今後はサードパーティを含むAIエージェントとの連携にも対応していく。
Slackbot for your Desktopは、Slack“以外”のアプリのデスクトップ上の業務コンテキストを理解して作業を行なう機能。画面上の情報を適切な権限管理のもとで把握しながら、Slackを離れることなく業務を完結できるようにする。
Intelligent Note Takingは、上記のSlackデスクトップアプリを通じて、Slack外(ZoomやGoogle Meetなど)で実施されるミーティングにもSlackbotが参加。リアルタイムで文字起こし、要約、決定事項の整理、アクションアイテムの抽出を自動で行なう。会議後に抽出されたアクションアイテムをSalesforce CRMへ自動で記録できるため、フォローアップ業務の効率化と顧客対応の迅速化を図れるという。
Voice Commandは、Slack上で音声を使ってSlackbotに指示を出し、Salesforce Customer 360を直接操作できる機能となる。また、MCP Clientにも対応。Slackbot自体がMCP(Model Context Protocol)クライアントとして機能することで、Agentforceなどの外部エージェントやアプリにアクセスできるようになる。
セールスフォース・ジャパンでは、Slackを「エージェントのインターフェイスでありながら、人間のためのUIとシステムが統合されたインターフェイス」として活用。あらゆる業務に繋がる窓口となる「Agentic Work OS」として強化していく。
Impress Watch,臼田勤哉