「Mythos」が金融システムに及ぼす影響についてAnthropicが金融安定理事会(FSB)に説明を行う予定 – GIGAZINE


システムの脆弱(ぜいじゃく)性を発見する能力が高いとされるAIモデル「Mythos」の影響について、開発元のAnthropicが国際金融監視機関の金融安定理事会(FSB)に説明を行うことで合意しました。同理事会には日本など各国の当局者が所属しており、Mythosによって金融システムの脆弱性が露呈する可能性について協議される予定です。

Anthropic to brief global financial watchdog on cyber flaws exposed by Mythos
https://www.ft.com/content/7d309f94-3618-4511-9778-d1447799c5e4

Anthropic to share Mythos cyber flaw findings with global finance watchdog | AI (artificial intelligence) | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2026/may/18/anthropic-ai-claude-mythos-cyber-financial-stability-board-fsb

MythosはAnthropicが開発したAIモデルで、コーディング性能に優れています。このモデルは「ソフトウェアの脆弱性を発見して悪用する能力が高い」という理由からAnthropicが一般公開を拒否し、限られた組織にのみアクセス権を提供して事前に脆弱性の発見と対処を行う方針を明らかにしています。

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すでに約40の組織がMythosへのアクセス権を与えられており、各組織はMythosが発見した脆弱性を修正できるようになります。Anthropicはホワイトハウスからの要請を受け、より広範な配布は行わないことで合意しています。

新たに、Mythosが金融システムに及ぼす影響について、AnthropicがFSBと協議する予定であることが分かりました。

この話はイングランド銀行総裁でFSB議長のアンドリュー・ベイリー氏が要請したものだと伝えられています。ベイリー氏は以前からMythosがもたらす脅威について言及しており、財務省を通じて企業に対し中核的なサイバー対策をさらに強化するよう指示していました。


FSBは金融システムの脆弱性への対応や金融システムの安定を担う当局間の協調の促進に向けた活動などを行う組織で、日本、アメリカ、イギリスなど各国の財務省当局者、中央銀行関係者、証券規制当局などが所属しています。FSBの広報担当者は今回の協議計画を認め、「世界的な安定に対する新たなリスクやフロンティアリスクに関して、Anthropicをはじめとする企業との協議を歓迎します」と述べました。

FSBは金融システムにおけるAI導入に関する「健全な実務慣行」をまとめた報告書を作成中であり、2026年6月に意見募集用として公開する予定です。


Anthropicはすでに「Mythosがすべての主要OSおよびウェブブラウザの一部を含む、数千件の重大な脆弱性を発見した」と発表し、「経済、公共、国家安全保障への影響は深刻になり得る」と付け加えています。

Mythosへのアクセスやその能力に関する説明を求める要請は世界中から殺到しており、Anthropicは欧州委員会など一部の組織に対して高いレベルの説明を行うことで合意しています。

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