OpenAIは、スマートフォン事業への参入に向けたアプローチを再考しているようだ。業界アナリストのMing-Chi Kuo氏によると、同社は2027~2028年にかけて、AIに特化したスマートフォンを数千万台規模で出荷する可能性があるという。
Kuo氏は「X」(旧Twitter)への投稿で、OpenAIがそのデバイスの開発を「急ピッチで進めている」と述べ、このデバイスを「AIエージェント・フォン」と表現した。計画が順調に進めば、同社は2027年の上半期に量産を開始し、2027~2028年にかけて約3000万台のスマートフォンを出荷する可能性があるという。
Kuo氏は香港の証券会社TF International Securitiesの市場アナリストであり、特にApple製品や製造スケジュールに関して、一貫して精度の高い予測をすることで知られている。
OpenAIの担当者はコメントの依頼に対し、即座に回答しなかった。
米CNETが4月に報じた通り、OpenAIは本業を疎かにしかねない、いわゆる「サイドクエスト(本業以外の取り組み)」を避ける姿勢から一転、スマートフォン製造に真正面から取り組むようになった。その構想は、アプリの代わりにAIエージェントを活用するデバイスを開発し、ユーザーがスマートフォンの上でより簡単にタスクを完了させたり、情報にアクセスしたり、娯楽を楽しんだりできるようにするというものだ。
2025年の秋に米CNETが実施した調査では、スマートフォン所有者の大多数がAI機能に期待していないことが示されたが、OpenAIとその提携企業は、AIがいずれスマートフォンのアプリに取って代わると確信している。Kuo氏は投稿の中で、台湾のシステムオンチップ(SoC)メーカーであるMediaTekが、OpenAIのスマートフォン向けプロセッサーを供給する唯一のサプライヤーになる可能性が高いとしている。
Kuo氏は2026年4月、OpenAIが半導体企業のQualcommや、充電器、ケーブル、アンテナ、コネクタを製造するLuxshareとも提携すると伝えていた。
AI搭載スマートフォンに消費者が食いつかない可能性はあるものの、現在、最も人気のある機種の一部はAIを組み込んでいる。これには、サムスンの「Galaxy S25 Ultra」、Googleの「Pixel 10 Pro」、Appleの「iPhone 17 Pro」、荣耀(Honor)の「Magic 7 Pro」、小米科技(シャオミ)の「Xiaomi 15 Ultra」などが含まれる。Grand View Researchは、世界のAIスマートフォン市場が2023年の5210万台から、2030年までには19億台近くまで成長すると予測している。
OpenAI製スマホの特徴
Kuo氏によると、OpenAIの最初のスマートフォンの主要な特徴の1つは、カメラセンサーからの画像を取り込んでAIが利用できるようにするイメージシグナルプロセッサー(ISP)になるという。このセンサーは「強化された」ハイダイナミックレンジ(HDR)を備え、より高品質な画像を生成し、AIにより詳細な視覚情報を提供する。
また、Kuo氏は、このスマートフォンが「多様なAI演算用のデュアルNPUアーキテクチャー」を採用するとしている。これは、簡単に言えば、デバイスが異なるタスクを実行するために2つのAIプロセッサーを使用することを意味する。例えば、一方が画像の補正を行い、もう一方が物体検出や言語処理を担当するといった具合だ。
このデバイスには、ハイエンドのAI処理と本格的なゲーミング向けに設計されたMediaTekのチップセット「Dimensity 9600」のカスタマイズ版が搭載される予定だ。スマートフォン向けの他のAIチップセットとしては、Qualcommの「Snapdragon 8 Elite Gen 6」や「Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro」などが挙げられる。
さらにKuo氏は、このスマートフォンのソフトウェアが強力なメモリとセキュリティを備えるとしている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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