グーグルDeepMind、宇宙MMO「EVE Online」でAIを訓練へ – CNET Japan

 20年以上にわたって仮想空間での戦闘や海賊行為、経済活動が繰り広げられてきたゲームが、未来のAIモデルを訓練するための格好の舞台となるようだ。Google DeepMindは5月6日、人気のロールプレイングゲーム「EVE Online」をAIの訓練に使用する計画を発表した。Bloombergが報じている。

 EVE Onlineは、アイスランドのCCP Gamesが開発した、大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)だ。プレイヤーは広大な宇宙を探索し、組織を結成して採掘や宇宙戦闘など、幅広い活動をしながら交流する。Google DeepMindは、6日に発表されたCCP Gamesの新名称であるFenris Creationsの少数株主にもなる予定だ。

 Fenris Creationsの最高経営責任者(CEO)であるHilmar Veigar Pétursson氏がBloombergに語ったところによると、少数株主ではあるものの、Google DeepMindによる投資額は数百万ドルにのぼるという。

 Fenris Creationsの発表によれば、同社は独立性を維持し、取締役会を持つ。「これにより、EVEに必要な影響力の大きい決断を下すための、より直接的な体制が整う」としている。同社は、最近のファンタジーヒット作「紅の砂漠」のパブリッシャーである韓国のPearl Abyssが所有していたが、先週、経営陣によって買い戻された。

 EVE Onlineは2003年にサービスを開始し、熱狂的なファンを獲得してきた。そのため、Google DeepMindがこのゲームでのモデル訓練に関心を持ったのは理にかなっている。

 GoogleがAIモデルでどのようなプレイヤーデータを解析するのかは不明だが、EVE Onlineは特に、プレイヤーの行動から生まれる物語や、大規模な戦闘で知られている。そのバトルの多くは数時間に及び、仮想の被害額が数十万ドルに及ぶこともある。ゲーム内での出来事が現実世界に近い重みを持つことが、プレイヤーの意思決定に影響を与えており、それこそがGoogleがこのMMOに強い関心を示す理由かもしれない。

 Google DeepMindのCEO、Demis Hassabis氏は発表の中で次のように述べた。「ゲームは常に私の人生の大きな一部だった。子供の頃からゲーマーであり、キャリアのスタートも『Theme Park』のような複雑なAIシミュレーションゲームの設計とプログラミングだった。また、ゲームは『Atari DQN』や『AlphaGo』、『AlphaStar』、『SIMA』など、Google DeepMindの多くの画期的な成果の中核を担ってきた。AIアルゴリズムを開発し、テストするための完璧な訓練場だからだ」

 Hassabis氏は、目標はさまざまなゲーム体験を模索し、「EVE Onlineのように驚くほど複雑でプレイヤー主導の宇宙の中で、安全にAI研究を前進させること」だと述べた。

 発表によると、Google DeepMindはライブゲーム自体に影響を与えないよう、隔離されたサーバー上でモデルをテスト・検証するという。研究は時間の経過とともに拡大する可能性が高く、EVE Onlineも今後ゲームを改善するために研究成果を活用していく方針だ。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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