史上初の2針クロノメーター、オメガ「コンステレーション オブザバートリー」 | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

改めて“天文台”の名が冠された「コンステレーション オブザバートリー」は、2針で初めてマスター クロノメーター認定を受けたオメガの新コレクション。伝統を受け継ぐパイパンダイアルなど、オールドライクな意匠にも注目だ。

Photographs by Takeshi Hoshi (estrellas)
Text & Edited by Hiroyuki Suzuki
[クロノス日本版 2026年5月号掲載記事]

“天文台”の名を冠する史上初の2針クロノメーター
コンステレーション オブザバートリー

コンステレーション オブザバートリー
LdPが開発した光学式ハンドトラッキングと音響解析の組み合わせで、2針で初めてマスター クロノメーター認定を受けた新コレクション。写真のスティールモデルは、ブラックセラミックス製のパイパンダイアルを搭載する。自動巻き(Cal.8914)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。O-MEGAスティールケース(直径39.4mm、厚さ12.32mm)。172万7000円(税込み)。

 1952年にオメガが発表した「コンステレーション」は、当初から全品がクロノメーター認定を受けた連続生産コレクションとして誕生した。長らくケースバックを飾ってきた天文台モチーフのメダリオンは、高精度モデルの象徴でもあった。3月26日に発表されたばかりの新コレクション「コンステレーション オブザバートリー」には、そうした歴史に則したネーミングが採用された。だが驚くべきは、発表された9型すべてが、秒針を持たない「2針モデル」だったのだ。つまり新しいオブザバートリーは、2針で初めてマスター クロノメーター認定を受けたコレクションなのである。

 これを可能にしたのは、同社が2023年から導入した「ラボラトワール・ドゥ・プレシジョン(LdP)」に基づく音響検査の技術だ。従来の試験では、1日2回の秒針位置撮影で精度を計測していたが、これを「デュアル メトリック テクノロジー」(ワイヤレスの自律式音響検査装置)に置き換え、25日間にわたって、時計の発するチクタク音を記録すると同時に、温度や姿勢差、気圧といった環境パラメーターも常時記録している。いわゆる「歩度」を測るタイムグラファーも音を基準としているが、これはごく短時間のデータを平均化したものだから、パワーリザーブの低下など連続的な変化は無視してしまう。対してLdPのシステムは、METASからマスター クロノメーター認定を受けると同時に、SAS(スイス認定サービス)からも公的なクロノメーター検定機関として認められる。

 2針となったコンステレーションにも、特徴的なデザインコードは受け継がれており、インデックスで12辺に区切られたパイパンダイアルや、独特なドッグレッグスタイルのラグ造形などが美しい。

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