AIサービス「Manus」について解説する。画像:筆者によるスクリーンショット
「Manus(マナス)」というサービスがニュースで話題になることが増えた。
2025年12月にMeta(メタ)が買収を決めたものの、その後中国政府の状況が変わり、2026年4月末に入ると買収中止命令が下されることになった。
その背景は後ほど述べるが、Metaと中国政府が買収に関してこれだけ揺れるのは、Manusがサービスとして優れており、価値が高いと判断されているからでもある。日本でもサービスは提供されており、実は筆者も日常的に使っている。
ManusというAIサービスはどんなものなのか、それがAIのトレンドの中でどこに位置付けられるものか。AIの知識がない人にも使える形で、説明してみよう。

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Manus。命令をテキストで与えて使う点は他のAIサービスと同じだが……。画像:筆者によるスクリーンショット
Manusは日本でも、2025年3月からサービスを展開している。当初は招待制だったが、今は誰もが使える。
要はAIに色々なことをお願いしてやってもらう「エージェント型AI(Agentic AI)」のサービスなのだが、AIが行った処理の分だけ「クレジット」を消費する形になっていて、大規模な処理ほどコストがかかる。この種のサービスとしては一般的な形態だ。
すべての利用者に一日300クレジットずつ提供される。ちょっとした質問なら数十から数百クレジット内で済むので、お試し的に使うなら無料でも使えてしまう。
まずは、ネットから得た情報を解析する作業をしてもらおう。
以下は、Netflix(ネットフリックス)の視聴量トップ10公開ページから過去のデータをダウンロードし、人気作品の傾向を解析してもらっている様子だ。グラフや考察付きで、かなりしっかりしたレポートが出来上がる。
Netflixの公開情報から作品の人気傾向を分析してもらう。画像:筆者によるスクリーンショット
Manusの場合、AIモデル自体は自社のものではない。複数の企業のAIモデルを組み合わせて使っているが、その詳細は明らかにされていない。
ただ、単にAIモデルが自分の中の知識で説明するだけでも、AIモデルがウェブにアクセスした結果を語るだけでもない。命令をAIが理解した上で、ネット上に用意した仮想のコンピュータ内で、ウェブへのアクセスを含めた各種処理を行い、結果を利用者に提示する。
実は今回、トップ10のページは示したものの、あえてデータをダウンロードするページのリンクは教えなかった。しかし、Manusはウェブからダウンロードページを探し出し、ちゃんとダウンロードして作業してくれている。
「Manusのコンピュータ」という表示に注目。サーバー内でウェブにアクセスし、必要なリンクを探している。画像:筆者によるスクリーンショット
次の画像は、解析内容をウェブ上の解説用ダッシュボードにしてもらったものだ。
リンクを紹介しておくので、実際に自分でダッシュボードを操作して確認してみてほしい。
Manusが作ったダッシュボード。実際にクリックして、自分でデータを確認できる。画像:筆者によるスクリーンショット
こうしたウェブを作るのは、今日的な「大規模言語モデル(LLM)を使ったAI」の登場以前には大変なことだった。
だがManusのようなサービスがあれば、文章での命令だけで簡単に実現できる。
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