Meta、社員のキー入力やマウス操作を追跡へ AIモデル訓練のため – CNET Japan

 Metaは自社のAIモデルを訓練するため、従業員のキー入力、クリック、マウスの動きを追跡し、PC画面のスクリーンショットまで取得する予定だ。Reutersが米国時間4月21日、従業員に送られた内部メモを基に報じた。

Meta AIのロゴ
提供:SOPA Images/Getty Images

 そのメモによると、Metaは「Model Capability Initiative」という新しい追跡ソフトウェアを、米国の従業員や契約社員のPCにインストールし、業務関連のアプリやウェブサイトで動作させるという。これは、自律的にタスクを遂行するAIエージェントを構築するというMetaの計画の一環だ。

 Business Insiderが全文を掲載したこの発表によれば、監視対象となるアプリやURLには「Gmail」や「GChat」、従業員向けAIアシスタント「Metamate」などが含まれる。従業員のスマートフォンは追跡の対象外だという。

 Business Insiderは、Metaの従業員が追跡ソフトウェアの使用計画に対して「猛反発している」と報じた。

 同メディアが確認した社内コミュニケーション用サイトでは、ある従業員が「非常に不快だ。どうすればオプトアウトできる?」と書き込んでいる。

 Metaの最高技術責任者(CTO)Andrew Bosworth氏は、「業務用のノートPCでオプトアウトする方法はない」と回答した。Business Insiderによると、従業員らは驚きや泣き顔、怒りの絵文字で反応したという。

 Metaは2026年に1350億ドル以上をAI開発に投じる一方で、人員削減を継続している。5月20日から、全従業員7万9000人の10%にあたる約8000人をレイオフする計画だ。同社は2022年以降、2万5000人を削減したと伝えられている。

Metaによる監視

 Metaは、ドロップダウンメニューからの選択やキーボードショートカットの使用など、人々がどのようにPCを使っているかに注目し、まだ再現できないタスクについてAIを訓練したい考えだ。

 「すべてのMeta従業員が日々の業務を行うだけで、モデルの改善に貢献できる」とメモには記されている。

 Reutersによれば、このメモは21日、匿名のAI研究者によってMetaのSuperIntelligence Labsチームのチャンネルに投稿されたという。

 Reutersによると、Bosworth氏は従業員に対し、長期的なビジョンはAIエージェントが「業務を行い」、従業員がAIエージェントに指示を出し改善を支援することだと語った。同氏は、データを使ってエージェントをどのように訓練するかについては具体的に言及しなかったが、「業務上のあらゆる種類のやり取りについて」厳格にデータを収集するとした。

 デジタル権利団体Center for Democracy & Technologyのプライバシー・データプロジェクトのディレクター、Eric Null氏はMetaの計画について、職場監視の中でも特に「プライバシーに深く踏み込んだ」形態の1つだと指摘する。

 「その踏み込みすぎた性質は、明確なプライバシー保護とAIガードレールの必要性を浮き彫りにしている」とNull氏は米CNETに語った。「この種の監視は障害のある人々に実害を及ぼす可能性があり、従業員は全般的にこのような追跡を嫌がるものだ。特にこのデータをAIの訓練に使用することは、構造的なバイアスを再現する恐れがある」

 Metaの広報担当者は米CNETに対し、従業員の追跡は、人々がどのようにPCを操作しているかの「実際の例」をAIモデルに提供することを目的としているとコメントした。

 「特定のアプリケーションでこうした入力を検知し、モデルの訓練に役立てる社内ツールを導入する」と広報担当者は説明した。「機密情報を保護するための安全策が講じられており、データが他の目的に使われることはない」

 Metaは、収集したデータを人事評価には使用せず、マネージャーも閲覧できないとしている。

 Business Insiderは匿名筋の話として、従業員は採用時に、業務用のデバイスがMetaによって監視される可能性を告げられていると報じている。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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