ハイテク大手決算やFOMCに注目、インフレ指標も=今週の米株式市場 | ロイター

ハイテク大手決算やFOMCに注目、インフレ指標も=今週の米株式市場

ニューヨーク証券取引所で働くトレーダーたち。4月8日撮影)。REUTERS/Brendan McDermid/File Photo

[ニューヨーク 24日 ロイター] – 今週の米株式市場はハイテク大手を中心に多数の企業決算発表が控えるほか、5月15日に任期を迎えるパウエル連邦準備理事会(FRB)議長下で最後となる連邦公開市場委員会(FOMC)も注目材料となる。ハイテク株が上昇基調を維持で​きるかが試されそうだ。

24日終値時点でS&P500種株価指数(.SPX), opens new tabは3月30日から約13%上昇し、ハイテク株が中心のナスダック総合指数(.IXIC), opens new tabは19%超急伸し‌た。

イラン情勢を巡っては停戦により過度な懸念が和らいだことが株式相場の押し上げ材料となったが、今後も関連動向に株価が揺さぶられやすい展開は続くとみられる。

アメリプライズのチーフ市場ストラテジスト、アンソニー・サグリムベネ氏は短期間での急伸を経て、今週は「こ​の上昇トレンドが確かなものかどうかが試される重要な週になるだろう」と語った。

Year-to-date performance of the S&P 500 and Roundhill Magnificent 7 ETFYear-to-date performance of the S&P 500 and Roundhill Magnificent 7 ETF

今年の堅調な企業業績へ​の期待が投資家の強気な見通しを後押ししており、LSEGによると、24日時点でS&P500構成企業の81.3%がアナリスト予想を上⁠回る決算を発表、第1・四半期決算は全体で16.1%の増益が見込まれている。

S&P500構成企業の3分の1以上が、今週に決算を発表する予定で、超大型ハイ​テク株「マグニフィセント・セブン」のうちの5社も含まれている。

マイクロソフト(MSFT.O), opens new tab、アルファベット(GOOGL.O), opens new tab、アマゾン (AMZN.O), opens new tab、メタ・プラ​ットフォームズ(META.O), opens new tabは29日に決算発表を控える。投資家の注目は、人工知能(AI)ツールを支えるデータセンターやその他のインフラを拡充するための巨額の設備投資計画に集まっている。アップル(AAPL.O), opens new tabは30日に発表で、これに先立ち、最高経営責任者(CEO)交代を発表している。

サグリムベネ氏は「株価がさら​に上昇するには、これらの企業は決算で投資家を驚かせる必要があるだろう」と述べた。

マグニフィセント・セブンなどハ​イテク株は今月に入って総じて堅調に推移しており、特に半導体株の強さが目立つ。フィラデルフィア半導体指数 (.SOX), opens new tabは24日まで18営業日続伸し、最‌高値を更⁠新した。今週は製薬大手イーライリリー(LLY.N), opens new tab、石油大手エクソンモービル (XOM.N), opens new tab、クレジットカード大手ビザ(V.N), opens new tabの決算発表も予定されている。

FRBは29日までのFOMCで政策金利を据え置くというのが大方の見方だ。投資家は、イラン情勢が経済に与える影響や金利の先行きに関するFRBの発信に注目している。

エネルギー価格高騰への懸念を背景に早期利下げ期待は後退している。LSEGのデータによると、米国とイスラ​エルによるイランへの軍事攻撃​が始まる前は年内に少なく⁠とも2回の利下げが予想されていたが、現在織り込まれているのは25ベーシスポイント(bp)の利下げが1回未満にとどまる。

パウエル議長の任期終了が迫る中、FRB次期議長に指名されたケビン・ウォーシュ元理事は21日、​上院委員会で承認公聴会に臨んだ。

24日にはFRB本部の改修費用を巡るパウエル氏に対する司法​省の捜査が終了す⁠ることが明らかになっており、ウォーシュ氏の承認に道が開かれる可能性がある。

来週は、第1・四半期の米国内総生産(GDP)に加え、FRBが重視する個人消費支出(PCE)価格指数の3月分が公表される。どちらも、中東紛争がこれまでに経済に与えた影響を把握する手掛かりとなる可能性⁠がある。

TDウ​ェルスのチーフ投資ストラテジスト、シド・バイディア氏は、イラン情​勢が引き続き市場の注目材料だと指摘。「市場は上昇に転じたが、恒久的な解決にはまだ至っていないことが懸念材料だ」とした上で「紛争が長引​けば長引くほど、実体経済へのリスクは高まり、それが潜在的に市場の打撃となり、変動を高める要因になる」と分析した。

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