従業員のパフォーマンス評価には使わないとのこと
Image:Summit Art Creations/Shutterstock.com
Metaが、米国内の従業員PCに新たなトラッキングソフトを導入し、その操作ログをAIエージェントの学習データとして活用する予定であると、米Reutersが報じている。
今回の報道では、Meta Superintelligence Labsチーム(超知性レベルのAIを目指す部門)が投稿したとされる社内メモが引用されている。それによれば、このソフトは「Model Capability Initiative(MCI)」と呼ばれ、業務関連アプリやウェブ利用時の操作を記録し、あわせて定期的に画面のスナップショットも取得する仕様とされる。
目的は、「AI for Work」から改名された「Agent Transformation Accelerator(ATA)」計画の一環として、業務タスクを自律的にこなせるAIエージェントを育成することだという。社内メモには、「すべてのMeta従業員が、日々の業務を行うだけで、われわれのモデルをより良くする手助けができる場所だ」と記されていると伝えられている。
Meta広報はReutersに対し、収集された訓練データは、「マウスの動き、ボタンのクリック、ドロップダウンメニューの操作といったこと」を含め、MetaのAIエージェントがときに苦戦する作業を支援するのに役立つと説明した。
さらに、「従業員のパフォーマンス評価には使用せず、用途はモデル学習に限定する」「機密コンテンツ保護のためのセーフガードも設ける」と付け加えている。
インターネット上には、生成AIモデルの訓練に利用できる膨大な量のテキスト、画像、動画が存在する。しかし、物理的な行動やコンピューター操作に関する高品質な訓練データを得ることは、より困難である。一部の企業は、AIロボティクスモデルが理解できる人間の相互作用データ(手の使い方や物の持ち方)を生み出すため、精巧なロボットハンドと複雑な物理シミュレーションに依存している。
こうしたMetaの動きは、OpenAI、Anthropic、Google、Perplexityなど主要テック企業が最近、AIエージェントにユーザーの操作を引き継がせる新ツールの提供を始めている最中に起きている。たとえばMicrosoftも「AIの未来はエージェント型である」と明言しており、企業のIT部門トップの8割超が、今後12〜18か月以内にエージェントをAI戦略へ統合すると予測している、との調査結果を引用している。
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