Googleの人工知能(AI)研究部門であるDeepMindは、米国時間4月2日、同社のオープン大規模言語モデル(LLM)の最新世代「Gemma 4」をリリースした。自由度は高いものの一定の制約を伴うライセンスを採用していた従来のGemmaに対し、Gemma 4は「Apache 2.0」ライセンスの下で提供されるため、真の意味でオープンソースのモデルとなっている。

ライセンスに関する重要なニュース

 これまでのGemmaは、正式なオープンソースライセンスという体裁ではなく、Gemmaの利用規約の下で提供されていた。Gemmaをダウンロードしたり、ローカルで使用したり、改変したりといったことは許されていたが、使用は承認されたカテゴリーに限定されており、再配布にも制限が設けられていた。

 このアプローチが原因で、Gemmaは「オープン型」と呼ばれてはいたが、「オープンソース」を名乗ることはできなかった。使用に関して多くの自由が認められていたものの、主導権は依然としてGoogle側にあった。

 これに対し、Apache 2.0ライセンスではほぼ完全な自由が認められる。個人利用、商用利用、企業利用を問わず、あらゆる目的でGemmaを使用することが可能で、ロイヤリティーの支払いも不要だ。ソフトウェアを再配布する場合は、Apache 2.0のライセンスのコピーと、ソフトウェアの著作権者情報を含めなければならない。

 また、コードの改変や再配布も自由で、派生物を作成して、オリジナル版と改変版の両方を配布する権利も認められている。

 さらに、特許に関連する保護や罰則についても、興味深い点がいくつかある。保護の面でいうと、Apache 2.0ライセンスのユーザーは、そのソフトウェアに組み込まれている技術に関連する特許についても使用を許可する権利が付与されるため、単にソフトウェアを使用しているだけで特許訴訟を起こされることはない。一方で、ソフトウェアが自分の特許を侵害しているとして他社を訴えた場合、その時点で自分自身がそのソフトウェアを利用するライセンスを失うことになる。

 Gemma 4では、Google独自の利用規約を適用するのではなく、Apache 2.0ライセンスで提供することで、ユーザーや開発者が好きな形で、制限を受けずにGemma 4を使用・配布することができるようになった。

「Gemmaverse」

 2年前の2024年2月にリリースされて以来、Gemmaは大きな普及を遂げてきた。

 Google DeepMindで研究担当バイスプレジデントを務めるClement Farabet氏とグループプロダクトマネージャーを務めるOlivier Lacombe氏によると、「初代のリリース以降、Gemmaは4億回以上ダウンロードされ、10万以上の派生モデルから成る活発なGemmaverseが構築された」という。

 しかし、米ZDNETは当時、「Googleの最新AI製品は『オープンモデル』ではあるが、『オープンソース』ではない。この違いは重要だ」と報じている。確かに、当時はそうした問題があったが、今は違う。

 Gemma 4は純粋なオープンソースソフトウェアとしてリリースされており、ここ26カ月間で見られた以上のペースで普及が進むと思われる。今後さらに多くのプロジェクトで採用されることが見込まれるだけでなく、端末内で動作する高性能なAIを活用できる製品やサービス、デバイスに組み込んで提供することも正式に可能になった。

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