マライ・メントラインの「世界はどうなる」
【マライ・メントラインの世界はどうなる】みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏に聞く(前編)
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イスラエルとアメリカによるイラン攻撃は、ホルムズ海峡の事実上の封鎖という最悪のシナリオへと発展しました。足元では米国・イランの即時停戦により、封鎖は今後2週間、いったんは解除されることになりました。それでも、日本に入る原油の9割が中東からである以上、ホルムズ海峡の封鎖リスクは日本経済に重くのしかかります。
すでに、原油価格の高騰にとどまらず、貿易収支の急激な悪化、そして円安の加速が日本の暮らしと企業活動を直撃しつつあります。
JBpressのYouTube番組「マライ・メントラインの世界はどうなる」の今回のゲストは、みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔さん(以下、敬称略)です。国際金融から日本の構造的な問題まで数字と社会心理の両面から鋭く分析することで知られる唐鎌さんに、イラン情勢が為替・株・エネルギーにもたらす影響から、円安の本質、さらには世界の通貨秩序の変容まで幅広く伺いました。
※JBpressのYouTube番組「マライ・メントラインの世界はどうなる」での対談内容の一部を書き起こしたものです。詳細はYouTubeでご覧ください。(収録日:2026年4月2日)
「想定外」が現実になったホルムズ海峡の封鎖
マライ・メントライン:今、一番ホットなトピックとしてイラン情勢があります。唐鎌さんは普段から為替を中心に国際経済をウォッチしていると思いますが、ホルムズ海峡の封鎖は想定していましたか?
唐鎌大輔:いや、全く予想していません。地政学リスクは金融市場では断続的に話題になりますが、ホルムズ海峡の封鎖は、あらゆるリスクシナリオのうち最悪のものの一つという認識です。イランが存亡の危機に陥らない限りはそんなことないと思っていたのですが、今まさにそれが起きている。
米国・イランの即時停戦を受けて8日、原油価格は急落した(写真:つのだよしお/アフロ)
メントライン:株も為替も相当揺れていますが、どう見ていますか?
唐鎌:結局、株も為替も金利も、原油を積んだタンカーがホルムズ海峡を通れるか通れないかにすべてがかかってしまっています。
日本の場合、輸入する原油の9割が中東経由なので、そのまま日本経済の生殺与奪に直結するトピックです。今日(4月2日午後)、お話ししているタイミングではトランプ大統領がイラン情勢について演説するというから待っていたのに、何も中身のあることは語ってくれなかったということで株式が暴落していますが、原油が入ってくる目処が立たない限り、株が上を目指すことはできません。
