
トランプ米大統領(左)とパキスタンのシャリフ首相=2025年10月、エジプト・シャルムエルシェイク(ロイター=共同)
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米国とイランの停戦に向けた仲介に当たるパキスタンのシャリフ首相は8日、米イランが即時停戦で合意したと発表した。トランプ米大統領は7日、イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を開放することを条件に攻撃を2週間停止すると表明。イランは海峡の安全な通航が2週間可能になるとした。停戦が実現すれば初めて。2月末から続く戦闘は重大な局面を迎えた。
ホワイトハウス関係者によると、2月末に米国と共にイラン攻撃を始めたイスラエルも2週間の攻撃停止に同意した。恒久的な終結につながるかが焦点だ。
シャリフ氏によると、即時停戦の対象地域にはレバノンと周辺も含まれる。イスラエルはレバノンで親イラン民兵組織ヒズボラと交戦を続けてきた。
イラン最高安全保障委員会は8日、パキスタン首都イスラマバードで10日に米国との交渉を始めると明らかにした。交渉期間は最長15日間とし、海峡通航の取り決めや制裁解除、中東の基地からの米軍撤退などを協議するという。トランプ氏がイランの10項目の案を交渉の基盤として受け入れたため対応したと主張した。
イラン国営メディアによると、10項目にはウラン濃縮活動の容認やレバノンなどの親イラン組織への攻撃停止が盛り込まれている。
トランプ氏は戦闘終結に向けたイランとの交渉を巡り、米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)を合意の期限と設定。パキスタンなどが仲介を続けていた。
戦闘の影響で原油価格が高騰し、世界経済は大混乱に陥った。
米イスラエルは2月28日、イランを先制攻撃し、最高指導者だったアリ・ハメネイ師ら要人を多数殺害した。イランは報復としてイスラエルやペルシャ湾岸の米軍拠点などを攻撃。湾岸各国のエネルギー施設や空港、民間施設にも被害が広がった。イランでは民間人を含めて2000人以上が死亡した。
トランプ氏は期限までにホルムズ海峡開放などに応じるようイランに要求。7日には交流サイト(SNS)で「一つの文明全体が今夜滅ぶだろう。起きてほしくないが、恐らくそうなる」と投稿して圧力を強めていた。
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