
ベルン駐在のイスラエル大使が死刑の適用拡大を擁護
Keystone-SDA
駐スイスのイスラエル大使ティボル・シュロッサー氏は、死刑適用を拡大する法改正について、イスラエルの主権に基づく決定であるとして正当化した。同氏はスイスメディアの取材に対し、「死刑が人間の尊厳を損なうとするスイス側の見解は理解している」と述べた。
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2026/04/07 13:04
スイスのメディア最大手タメディアが7日、報じた。シュロッサー氏はインタビューで、「イスラエルではテロ犠牲者や遺族の尊厳、さらなるテロ攻撃の防止に主眼が置かれている」と言及。「テロリストへの終身刑は抑止力にはならない」と主張した。拘束者が将来の人質交換で釈放されることを想定している現状を指摘し、「これではさらなる攻撃を誘発する動機を与えてしまう」と危機感を示した。
イスラエル国会は先月30日、イスラエル人を殺害したパレスチナ人に死刑を科す法案を賛成62票、反対48票で可決した。シュロッサー氏は「多数が望むのであれば、それは主権的な決定だ」と述べた。イスラエルは死刑制度を認めている唯一の民主主義国家ではないとも付け加えた。
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人権
スイス、死刑の普遍的廃止を推進
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2025/07/15
死刑廃止に向けた世界的な流れが続く中、2024年に世界で執行された死刑の数は増加した。
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同氏は「法が成立した今、焦点はそれがどのように適用されるかにある」とし、死刑を科すかどうかの判断は裁判官に委ねられ、有罪判決を受けた者には法的措置を講じる権利が保障されていると説明した。
法案によれば、イスラエル国家の破壊を目的としたテロ行為により殺人を犯したパレスチナ人に対し、原則として死刑または終身刑を適用することができると定めている。パレスチナ自治区内のイスラエル軍事法廷では、こうしたケースでの死刑は義務付けらられており、判決から90日以内に絞首刑を執行しなければならない。
これに対し、スイス連邦外務省(EDA)はシュロッサー氏を召喚する方針を固めた。外務省の声明によると、ティム・エンデルリン平和・人権事務局長がスイス側の立場を直接伝える。ドイツ語圏日刊紙ブリック日曜版が報じた。
スイス外務省は、スイス通信Keystone-SDAに対し、「いかなる場所、いかなる状況下においても、スイスは、生命の権利と人間の尊厳に反する死刑を拒絶する」と強調した。
同法をめぐっては、事実上、パレスチナ人のみが対象となる「差別的」な内容として物議を醸している。同法はイスラエルの極右政党「ユダヤの力」を率いるイタマル・ベングビール国家安全保障相が推進し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相も支持を表明。一方、イスラエル市民権協会(ACRI)は法案の却下を求め最高裁判所に提訴した。
イスラエルは1954年に殺人罪に対する死刑を廃止。反逆罪やナチス政権下で起きた戦争犯罪など、例外的な場合にのみ死刑を認めている。最後に死刑が執行されたのは1962年、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を主導したアドルフ・アイヒマンとなっている。
英語からのGoogle翻訳:大野瑠衣子
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