本稿では「Gmail」のAI(人工知能)機能を活用して、膨大で退屈な作業時間を劇的に短縮した筆者の体験を紹介する。冗談抜きで。本当だ。
Gmailが発表されたのは2004年4月1日。当時、「Hotmail」や「Yahoo Mail」といった競合サービスは2MBから4MB程度のストレージ容量しか提供していなかった。Googleは1GBの無料ストレージ容量を備えたGmailをリリースした。Yahooの250倍、Hotmailの500倍に相当するこの発表は当初、エープリルフールの冗談だと広く受け止められた。しかし、Gmailは冗談ではなかった。
それから月日が流れ、ストレージ容量こそ増大(筆者のアカウントは2048GBだ)したものの、インターフェースの多くは2004年当時とほとんど変わっていない。Googleはこれまでも、2014年の「Inbox by Gmail」や、2026年に登場したほとんど役に立たない「AI Inbox」など、いくつかの新機能をリリースしてきた。
Googleは自社サービスの多くに積極的にAIを組み込んでいるものの、GmailのAI機能は、古くなったインターフェースの上に無理につぎはぎを当てただけのように感じられることが多い。
筆者はこのほど、大規模で面倒なプロジェクトに取り組まなければならなくなった。そこで、少しでも時間を節約できないかとGmailのAIを使ったハックを試みた。すると驚くべき結果が得られた。それは、自分が未来に生きていると確信した、めったにない瞬間だった。
今回のGmailが行ったことは、筆者のメールのやりとりとプロジェクトに特化したものだった。その挙動がいかに驚くべきものだったのかを理解するには筆者のプロジェクトについて知ってもらう必要がある。少し時間をもらい、その背景を説明した後、Gmailに組み込まれたAIを使って筆者が何をしたのかを示す。
筆者のプロジェクトの背景
筆者は約1年前、最高のAIベースのウェブビルダーをレビューする記事を執筆した。これは合計70時間を要した大規模なプロジェクトで、時間の大半はAI提供をうたうホスティングプロバイダーとのやりとりに費やされた。テストアカウントの取得や設定のために、236通ものメールを送受信した。
この記事が好評だったため、編集部から2026年版への更新を依頼された。そこで1カ月前、前回のファイナリスト5社に連絡を取った。過去30日間で各社に複数回連絡して、新たな電子メールのスレッドが増えていった。
こうしたプロジェクトの難点は、メールを送って返事を待つしかないという点にある。やりとりが一段落した後、筆者は別の仕事に移っていたが、その後、これまでのやりとりを見直し、テストを開始する準備ができているかどうかを確認することにした。
これまで筆者がこういったことをするときの通常の方法は、プロジェクトでやりとりしている人たちの名前とメールアドレスを探し出すことだ。Appleのメモアプリにリストを保存しているので、これはたいてい簡単に行える。しかし、それぞれとのメールのスレッドを全て確認して、各社の状況を把握しなければならない。
これは時間のかかる退屈な作業で、率直に言って、やりたくない。
ひらめいたのは、その時だった。「GoogleはいつもGmailのAIに言及している。もしかしたら、このテクノロジーを使って、より良い方法が見つかるかもしれない」
やってみたら、うまくいった。筆者が行ったことを説明しよう。Gmailやベンダーとの実際のやりとりのスクリーンショットを共有するが、相手や会話の詳細を公開すべきではないため、一部は加工してある。
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