米国一般調達局(GSA)は米国時間9月22日、連邦機関が利用できるAIツールの承認リストにMetaのAIモデル群「Llama」を追加したと発表した。
Metaはプレスリリースで、今回の連携は「連邦政府がAIを検証、適用、展開する能力を高め、同時に機密データを完全に管理できる」ものだと説明している。これにより、連邦機関はLlamaを使ってデータの処理や画像の生成など、さまざまなタスクを実行できるようになる。
これまでLlamaは、国家安全保障関連のプロジェクトに取り組む米国政府機関に提供されていた。しかし、今回の発表により、その利用範囲はより広くなった。政府機関以外では、開発者向けにすでに無料で利用可能となっている。
Llamaは一般に公開されているオープンソースであるため、連邦機関はデータの処理や保存といったデータ管理を完全にコントロール可能だとされている。また、Metaのリリースノートによれば、これにより、より手頃な料金で大規模な運用が可能になり、運用コストを削減できる。
オープンソースモデルは、開発の民主化を促し、AIツールへのアクセスを助ける一方で、セキュリティ問題のリスクを高める可能性もある。このため、GSAは今回の発表で、Llamaが連邦機関の使用要件を満たしていることを確認したと述べた。これらの要件の一部は、Trump政権の「AI Action Plan」という、今夏発表されたAI政策ガイドラインで概説されている。
連邦調達局のJosh Gruenbaum長官は、「これらの『OneGov』イニシアチブを通じて、GSAは連邦政府全体でAI導入を前例のないほど加速させている」と語った。政府によるAI利用を拡大する計画は、Trump大統領の2期目を通じて浮上し、AI Action Plan発表前にリークされたウェブサイトのたたき台にもその計画は含まれていた。
Llamaは、政府機関向けに承認された最新のAIツールとなる。これには、日常的なタスクや情報・脅威分析のために開発されたAnthropicの「Claude Gov」、OpenAIのチャットボットを政府向けにカスタマイズした「ChatGPT Gov」、そして最近ではGoogleの「Gemini for Government」が含まれている。
より広範に見ると、AI企業は政府との取引を増やしている。6月にはOpenAIが「OpenAI for Government」を発表し、その最優先事項として、国防総省とのパイロットプログラムを挙げた。これは、医療、データ分析、サイバー防御といった複数の分野でAIを利用するものだ。
Trump政権は、連邦政府のAIイニシアチブに多額を投じている。6月には「One Big Beautiful Bill Act」に署名し、連邦政府内でのAI導入と発展に10億ドル以上を割り当てた。
政府機関が市民のデータにアクセスし、それをワークフローの一環としてAIツールにアップロードする可能性があることを考えると、政府によるAIツールの導入に対してプライバシーへの懸念を表明する者もいる。しかし、OpenAIを含む企業は、これらのモデルは政府のローカルサーバーでホストされるなど、セキュリティ基準を満たすようカスタマイズされているため、データ漏えいのリスクはないと述べている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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