OpenAIが、ChatGPTで成人向けの性的なテキスト会話を可能にする「アダルトモード」の導入を、無期限で延期した。イギリスのメディア「Financial Times」が報じた(外部リンク)。
「アダルトモード」は、成人ユーザーを対象に、ChatGPTで性的なテキスト会話を可能にする構想として報じられてきた。
OpenAIはこの直前、動画生成サービス「Sora」の終了も発表しており、周辺分野を見直して中核事業へ集中する動きの一環としても注目を集めている。
“NSFW”コンテンツを許可する方法を模索してきたOpenAI
海外メディアによるOpenAIの関係者への取材によれば、「アダルトモード」は、画像や音声、動画の生成を制限し、まずはテキストベースのやりとりを想定していたとされる。
OpenAIは2024年以降、「年齢に適した文脈」で性的その他の「職場に適さない(Not Safe For Work/NSFW)」コンテンツを許可する方法を模索。「アダルトモード」もその一環だったが反発の声も上がっていた。
今回の無期限延期は、そうした懸念が改めて重く見られた結果とみられる。
「セクシーな自殺指南役」に顧問ら反発と直前にWSJが報道
AIの性的コンテンツを巡っては、未成年者のアクセス防止や、AIとの過度な感情的結びつき、現実の人間関係への影響など、複数のリスクが指摘されていた。
アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は3月15日、OpenAI内外で強い反発が起きていたと報道。
心理学や認知神経科学などを専門とする評議会メンバーが、AIとの性的会話がユーザーの依存を強める恐れや、未成年者を成人と誤って分類する年齢予測システムの欠陥について懸念を示していたと伝えた(外部リンク)。
特に記事内で紹介された「セクシーな自殺指南役(sexy suicide coach)」を生み出すリスクがあるという表現がSNS上でも話題になった。
会話型AIの発展以降、AIが精神の不安定な状態のユーザーに危険な方向で寄り添ってしまうリスクが指摘されており、実際に自殺に至った例も報告されている。「セクシーな自殺指南役」はそれを表現したものだ。
OpenAIは直前に動画生成「Sora」の終了も発表
OpenAIは3月25日、動画生成サービス「Sora」についても終了を発表。
公式Xアカウントで「We’re saying goodbye to the Sora app.(Soraアプリに別れを告げます)」と投稿し、今後はアプリやAPI、ユーザー作品の保存に関する詳細を案内するとしていた。
性的会話機能そのものの是非だけでなく、事業の整理や優先順位の見直しも、今回の判断に影響したと考えられそうだ。

1990年生まれの地方在住。インターネットに青春時代を持っていかれた。VRとesportsが関心領域。最近はnoteを拠点に活動している。

