メタのCEO、マーク・ザッカーバーグ。Reuters
メタ(Meta)のマーク・ザッカーバーグCEOは2026年1月28日の決算説明会で、懐疑論者を黙らせるほどの画期的なAIモデルについて約束することはなかった。
彼が代わりに示したのは、より慎重な姿勢、つまり「推進力」に賭けることだった。
ザッカーバーグは冒頭発言でこう述べている。
「最初のモデルたちは良いものになると期待しています。しかし、それ以上に重要なのは、私たちがどれほど速い成長の軌道に乗っているかを示すことです。そして新しいモデルを継続的にリリースしながら、年間を通じて着実に未開拓分野を切り開いていくことなのです」

マーク・ザッカーバーグ氏、メタは将来的に「数百ギガワット規模」のAI計算インフラを構築すると発言 | Business Insider Japan
メタは2025年6月、元スケールAI(Scale AI)のCEOであるアレクサンダー・ワン(Alexandr Wang)をトップに据えた新たなAI組織、Meta Superintelligence Labs(MSL)を立ち上げた。巨額のコストを伴うAI戦略の再構築がうまくいっている兆しを求めているウォール街に対し、ザッカーバーグは別のメッセージを送った。単発の大きな発表よりも、2026年にかけて続くモデルや製品の継続的なリリースの積み重ねを信じ、忍耐強く待ってほしいというものだ。
バークレイズのアナリスト、ロス・サンドラー(Ross Sandler)は顧客向けレポートで、「今回の決算説明会で示されたAI戦略は、物足りなさを感じる向きもあるかもしれない」としつつ、「しかし、全体としては自信が感じられ、明らかに多くの新たな取り組みが進行している」と評価した。
ザッカーバーグは、決算説明会の場ではAI戦略の詳細をまだ明かせないと述べ、今後数カ月のうちに、最初のモデルや製品群を順次投入していく考えを示した。
「今回の決算説明会では、AIへの取り組みを再構築している最中という、非常に興味深い段階にあるため、皆さんの多くの質問に対する私の答えは、やや物足りないものに感じられるかもしれません。私たちはその取り組みを始めてからまだ6カ月ですが、進捗には満足しています」(ザッカーバーグ)
それでも一部のアナリストは、CEOに対して踏み込んだ質問を投げかけた。JPモルガンのアナリスト、ダグ・アンマス(Doug Anmuth)が、Meta Superintelligence Labs(MSL)の進捗についてさらに詳しい説明を求めたのに対し、ザッカーバーグは「チームの質には非常に満足している」と述べるにとどまり、これ以上付け加えることはないとした。
「私たちが最初に世に出すものは、一瞬の大きな成果というよりも、どのような成長の軌道に乗っているかを示すことに重きが置かれると思います」(ザッカーバーグ)
「実質的な中身はない」ザッカーバーグ発言
ザックス・インベストメント・マネジメント(Zacks Investment Management)のアナリスト、ブライアン・マルベリー(Brian Mulberry)はBusiness Insiderに対し、「ザッカーバーグの発言には、分析の方向性を左右するような実質的な中身は何もなかった」と述べた。
「私たちが見たいのは、AIによって実際に最終利益が押し上げられることだが、メタはまだその段階には程遠いように見える」とマルベリーは指摘する。
また、IDCのリサーチ・ディレクターであるロジャー・ベハリー・ラル(Roger Beharry Lall)は、メタの今後のAIモデルとその「軌道」に関するザッカーバーグの発言は、野心の大きさを示している一方で、具体的な情報が乏しいため、目標は「依然として理念的な域を出ていない」と語った。
広告収益がAI投資を可能に
メタの財務状況を見ると、AIへの取り組みがすでに広告事業の改善につながっていることが分かる。同社によれば、広告の表示や順位付けの改善により、2025年第4四半期には、Facebookでのクリック数が3.5%増加し、Instagramでのコンバージョンも1%以上伸びた。
