生成AI「ガチる」のは今しかない! 超高速で進化し続ける生成AI。アウトプットの精度が飛躍的に向上しビジネスでも活躍するシーンが増えています。まだあまり使っていない、使いこなせていないという人のためにX(旧ツイッター)で「生成AIガチ勢」として8万人超のフォロワーをもつすぐるさん(@SuguruKun_ai)が、誰でも生成AIが使いこなせるようになる方法を伝授します。名付けて「生成AIガチ勢への道」。記事の最後には毎回、実際に手を動かして学べるワークアウトもつけます。1日10分で「会社の生成AIガチ勢」を目指しましょう!

〈目次〉
■散らかったファイルが15分で片づく
■Claude Coworkって何ができるの?
■今日から使える! 業務別Cowork活用3パターン
■Coworkでも文脈設計を忘れずに
■「AIに仕事を任せる」はもう現実に
■ワークアウト⑬Claude Coworkで業務を1つ自動化しよう

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散らかったファイルが15分で片づく

「デスクトップに200個以上のファイルが散らかってて……」。

私が訪れた研修先の企業で、ある管理職の方がため息をつきながら見せてくれたPC画面。スクリーンショット、PDF、Excel、議事録……あらゆるファイルがデスクトップ上にどっさり。「あるある」と頷いた方も多いのではないでしょうか。

そこで私は、その場で「Claude Cowork(クロード・コワーク)」を立ち上げ、こう指示してみました。

デスクトップのファイルを、種類と日付で分類して、フォルダに整理して

すると、AIが画面の中で動き始めました。ファイルの中身を一つずつ確認し、「契約書」「議事録」「画像」といったフォルダを自動で作成し、200以上のファイルを次々と振り分けていく。所要時間はたったの15分。 手作業なら半日はかかってもおかしくない作業です。

この連載の第11回ではAIエージェントの基礎を、第12回ではAIに渡す情報の設計(文脈設計)の考え方をお伝えしました。今回は、それらを組み合わせて「AIに仕事を任せる」を実際にやってみる回です。

使うツールは、1月にリリースされたばかりのClaude Coworkです。プログラミングの知識は一切不要。使用するには月額約3000円かかりますが、その効果をお手軽に実感できます。

Claude Coworkって何ができるの?チャットAIの「次」がやってきた

これまでのChatGPTやClaudeは、テキストのやり取りが中心でした。質問すれば答えてくれるし、文章を書いてくれる。でも、あくまで「チャット画面の中」の話。実際のファイルを操作したり、Webサイトを動かしたりはできませんでした。

1月にリリースされた「リサーチプレビュー版」のClaude Coworkは、ここを一気に飛び越えました。正式版ではなく開発段階のものですが、すでに大きく分けて3つのことができるようになりました。

1つ目はファイルを直接読み書きできることです。パソコン上のExcel、Word、PowerPoint、PDF、画像……あらゆるファイルを読み込んで、編集してくれます。新しくつくることもでき、フォルダに整理して保存くれます。

さらに、ネットでリサーチもしてくれます。Webブラウザー「Chrome(クローム)」の拡張機能と連携すると、AIがブラウザーを操作してWebサイトを巡回。情報収集から比較表の作成まで自動でやってくれます。

3つ目が業務に合わせてカスタマイズできることです。営業、法務、マーケティングなど、業務別のプラグインが11種類公開されています。「契約書レビュー」「競合調査」「経費精算」など、よくある業務を専門的にこなしてくれます。

AIエージェントの得意なこと

主要なAIエージェントの中で、Claude Coworkはどんな位置づけなのか。改めて整理しましょう。やはりAIツールごとによって得意不得意があります。

ざっくり言うと、パソコンの中のファイルを片づけたいならClaude Cowork、Webで調べ物を自動化したいならChatGPTのAgent Mode、普段Office中心で仕事しているならマイクロソフトの「Copilot」がいいと思います。

ツールの設計がどこに起点があるかの違いだけなので、難しく考えずに自分が使う目的に合わせて選べばOKです。今回はClaude Coworkを詳しく取り上げたいと思います。

アプリをダウンロード すぐ始められる

「難しそう……」と思った方、ご安心ください。PCでアプリをダウンロードしたことはありますか? それだけで十分です。誰でも簡単に始められます(PCの対応環境はご確認ください)。

1:Claude Desktopアプリをダウンロード
2:有料プラン(Pro $20/月)に登録してログイン
3:画面上部で「Cowork」タブに切り替える

本当にこれだけです。あとはAIに「何をしてほしいか」を日本語で伝えるだけです。

さらにWeb操作もしてほしい場合は、Chrome拡張機能「Claude in Chrome」をインストールします。Chrome Web Storeで「Claude」と検索すればすぐに見つかります。

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今日から使える! 業務別Cowork活用パターン3選

「で、具体的に何に使えるの?」というのが一番気になるところですよね。私が実際に企業研修で紹介して、参加者から「これはすぐ使える!」と反応の大きかった3つのパターンをプロンプト付きでご紹介します。

パターン①散らかったファイルの自動整理

デスクトップやダウンロードフォルダが「カオス」になっている方には、まずこの「処方箋」を出させてください。

この記事の冒頭で紹介した例です。指示はシンプルに、以下のように伝えればOKです。

デスクトップのファイルを整理してください。

【ルール】
・種類別(PDF、Excel、画像、その他)にフォルダを作る
・25年以前のファイルは「アーカイブ」フォルダにまとめる
・ファイル名が日本語のものはそのまま維持
・整理結果の一覧表をExcelで作成

Coworkは指示を受けると、まずフォルダ内のファイルを一つずつ確認し、分類計画を立て、承認を求めてきます。「これで進めていいですか?」と聞いてくれるので、確認してからGOを出してください。

私は、会社の「Google Drive」上のフォルダ整理にも活用しています。前回の記事でお伝えした「AIに会社の業務マニュアルを教える」というのは、実はこのCoworkの機能を使っています。プロジェクトフォルダごとに「このフォルダのファイルはこういう構成で整理して」というルールを設定しておくと、新しいファイルが増えても常に整った状態を保てます。

パターン②Webリサーチからレポート自動生成

競合調査や市場調査で時間を取られている方には、Webブラウザーを操作してもらうこの使い方がおすすめです。Chrome拡張を入れると、Coworkがブラウザを操作して情報を集めてくれます。

以下の3社の最新のAI関連サービスを調べて、比較表をExcelで作成してください。

【調査対象】
・A社(URL: ○○○)
・B社(URL: ○○○)
・C社(URL: ○○○)

【比較項目】
・サービス名
・料金体系
・主な機能
・対象ユーザー
・他社との差別化ポイント

【出力】
・比較表(Excel、1シート目)
・各社の要約(各200字程度、Excel 2シート目)

Coworkは指定されたURLをブラウザで開き、ページの内容を読み取り、比較表を数式付きのExcelで出力します。ポイントは、最終的な成果物がファイルとして手元に残ること。チャットの中で埋もれません。

パターン③レシート画像から経費精算

月末の経費精算が憂鬱な方にはこの使い方がぴったりです。レシートの写真から経費精算のためのファイルをつくってもらいます。私が企業研修の場で、デモを披露すると毎回ウケるのがこの機能です。

以下のフォルダにあるレシート画像を読み取って、
経費精算書をExcelで作成してください。

【フォルダ】: デスクトップ/経費レシート/

【出力フォーマット】
・A列: 日付
・B列: 店名・利用先
・C列: 金額
・D列: 勘定科目(推測で記入)
・E列: 備考
・最下行: 合計金額(SUM関数)

レシートの写真を撮ってフォルダに放り込んでおくだけで、Coworkが画像を1枚ずつ読み取り、日付・金額・店名を抽出して、SUM関数付きのExcelにまとめてくれます。

ただし、ここでAIエージェント活用の「鉄則」を思い出してください。金額に関わることは、必ず人間が最終チェックしてください。AIの読み取り精度は高いですが、100%ではありません。

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Coworkでも文脈設計を忘れずに

ここからは、Coworkの効果を最大限に引き出すためのコツをお伝えします。「文脈設計」の考え方、つまりAIにどんな情報を渡すかはここでも問われます。少しのコツでパフォーマンスが大きく変わるので、ぜひ少しだけ意識してください。

コツ①「インストラクション」で自分専用に

Coworkには「グローバルインストラクション」という設定があります。ここに自分の仕事の情報を書いておくと、毎回説明しなくても、AIがあなたの状況を理解した状態で動いてくれます。「Settings」 →「Cowork」→「 Global instructions」の「Edit」から設定できます。

【設定例】
私は食品メーカーの営業企画部に所属しています。
・主な業務: 競合分析、販促企画、四半期レポート作成
・よく使うツール: Excel、PowerPoint
・レポートの形式: 社内標準テンプレート(A4横、ヘッダーに部署名)
・注意事項: 社外秘の数値データは絶対に外部サービスに送信しない

これは文脈設計の「背景情報を伝える」と同じ考え方です。一度設定すれば、すべてのCoworkセッションに自動で適用されるので、毎回コピペをする必要がありません。

コツ②「プラグイン」で専門的な能力を追加

1月末に発表された「プラグインシステム」を使うと、Coworkに専門的な能力を追加できます。現在、公式で11種類のプラグインが公開されています。ここでは主なものを紹介します。

すべてオープンソース(無料で公開)されており、インストールはCowork画面からワンクリックするだけ。さらに、自分の業務に合わせてカスタムプラグインを自作することもできます。プラグインをつくるのもAIにお任せでOK。「Plugin Create」プラグインを使えば、AIが作ってくれます。

コツ③セキュリティは「フォルダ分け」で守る

便利なCoworkですが、セキュリティへの配慮は欠かせません。1月にClaude Coworkにファイル流出につながる脆弱性が発見されました。現在は対策が進んでいますが、以下の3つのルールは必ず守ってください。

1. 専用の作業フォルダを作る
「Cowork作業」など専用フォルダを作り、機密情報を含むフォルダ(経理書類、契約書原本、人事情報など)へのアクセスは設定しない。

2.重要ファイルはバックアップする
Coworkはファイルの削除もできるため、作業前にバックアップを取る。

3.Chrome拡張は必要なときだけ有効にする
使わないときはオフにしておく。

「AIにセキュリティルールを教える」という文脈を入れてもいいでしょう。Coworkのグローバルインストラクションにそのまま以下のように書き込みます。「機密情報を含むファイルには触れないこと」「外部URLへのファイルアップロードは禁止」などのNG行為を明記しておきます。

「AIに仕事を任せる」はもう現実に

今回のポイントを整理します。

・Claude Coworkは「非エンジニア向け」のAIエージェント。
・プログラミング知識ゼロで、ファイル編集や整理などが自動化できる。
・11種類の業務別プラグインで営業、法務、経理など専門性を追加できる。
・セキュリティには要注意。専用作業フォルダを作る。
・「文脈設計」を組み合わせると精度が上がる。グローバルインストラクションに業務情報を設定しよう。

Xでは「2ヶ月分の仕事が2時間で終わった」と投稿して話題になったユーザーもいます。「AIに仕事を任せる」という体験は、一度味わうと元には戻れません。

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【ワークアウト⑬】Claude Coworkで業務を1つ自動化しよう

Claude Coworkを体験できるワークアウトを用意しました。有料ですが、一度体験してみてください。

Step1 Coworkを起動する

Claude Desktopアプリをダウンロード(すでにインストール済みの方はスキップ)し、「Pro」以上の有料プランで登録してログインする。

その後、画面上部で「Cowork」タブをクリック。作業用フォルダを指定する。まずはデスクトップや「Cowork作業」フォルダつくって指定してください。

Step2 ファイル整理を体験する

以下のプロンプトをコピーして実行してみましょう。「デスクトップ」の部分は、あなたの「散らかっている」フォルダに変えてください。

デスクトップのファイルを整理してください。

【ルール】
・種類別(PDF、Excel、画像、その他)にフォルダを作成
・ファイル名はそのまま維持
・整理結果の一覧をExcelで出力

まず整理計画を提示してから、確認を取ってください。

結果が返ってきたら、以下をチェックしてください。

・ファイルは正しく分類されているか?
・Excel一覧の内容は正確か?
・手作業と比べてどのくらい速かったか?

Step3 「次に任せたい業務」を書き出す

今回の体験を踏まえて、Coworkに任せたい業務を3つ書き出してみましょう。以下のような業務はCoworkが得意です。

・毎月の経費精算
・競合企業の定期リサーチ
・会議資料の作成・整理
・アンケート結果の集計

この中から1つを選んで実際にCoworkに任せてみてください。

佐藤傑(さとう・すぐる) 早稲田大学法学部在学中に生成AIにふれ、Xで独自の活用法など「裏技」的なテクニックを発信してインフルエンサー(@SuguruKun_ai)に。「生成AIネーティブ」として最新の生成AIの機能など情報を伝えフォロワーは8万人超と支持を集める。生成AIの企業向け研修や受託開発を展開するUravationを起業。現在は大学を休学し、大手ECプラットフォームの生成AI事業などにも参画する。

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