いま、同じ規模のインパクトを持つIPOが2つ同時に近づいている。オープンAI(OpenAI)とアンソロピック(Anthropic)である。どちらもまだ正式な上場申請はしていない。だが資金調達の契約書にはIPOを前提にした条項がすでに盛り込まれている。IPOの準備状況、稼ぎ方の違い、企業価値の妥当性、リスクの質。この4つの軸で両社を比較する。
2004年のグーグル(Google:現在のアルファベット[Alphabet])、2012年のフェイスブック(Facebook:現在のメタ[Meta])。テクノロジー業界の勢力図を塗り替えた企業が株式市場に登場するとき、それは単なる新規上場ではなく「時代の転換点」として記憶されてきた──。いま、同じ規模のインパクトを持つIPOが2つ同時に近づいている。オープンAI(OpenAI)とアンソロピック(Anthropic)だ。
【全画像をみる】2026年最大のIPOになりそう。新規上場間近の OpenAI と Anthropic 、投資するならどっち?
「ChatGPT」で知られるオープンAIは、週間アクティブユーザー9億人超、有料会員5000万人を抱え、企業価値は7300億ドル(約110兆円)に達した。ロイター通信(Reuters)は最大1兆ドル(約150兆円)での上場もあり得ると報じている。実現すれば、メタ上場時(約1040億ドル:約15.6兆円)の約10倍の規模になる。
対するアンソロピックは対話型AI「クロード(Claude)」で法人市場に強く、企業向けAIモデルの利用額で首位に立ったとの調査推計もある。企業価値は3800億ドル(約57兆円)、直近のランレートは140億ドル(約2.1兆円)と公表された。ランレートとは直近の月や四半期の売上を12カ月分に引き伸ばした数字で、成長中の企業では実際の年間売上より大きく出やすい。
2社の評価額を合わせると1兆2000億ドル(約180兆円)を超える。どちらもまだ正式な上場申請はしていない。だが資金調達の契約書にはIPOを前提にした条項がすでに盛り込まれている。IPOの準備状況、稼ぎ方の違い、企業価値の妥当性、リスクの質。この4つの軸で両社を比較する。
